【女子野球】MAJOR 2ndについて【最高の尻描写】
さあ、今日も戯れ言《
この記事は2018年8月20日が初アップだ
今回はTVアニメも絶賛放映中の『MAJOR 2nd』について語ろうと思う。
メインブログの方でもこの作品については取り扱ったが、むこうとこちらでは趣向が異なる。こちらは僕の主観による紹介だ。
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初代MAJORについて
僕は初代(無印)の前作『MAJOR』を読破した男だ。
別に珍しくはないと思う。
なにしろ国民的な野球作品の一つであるし、アニメ化も含めて最も成功したといえば、アニメ化時期も加味されて、この『MAJOR』が筆頭になるだろう。最新作の『MIX』もアニメ化が決まっているあだち充作群は、いわば『野球を題材にした』恋愛青春作品にカテゴリされるべきだろうし、今から『ドカベン』シリーズが再アニメ化される可能性は低いだろう。そう考えると、野球アニメといえば筆頭は『MAJOR』だ。
とはいっても、僕は『MAJOR』のアニメはほとんど観ていない。
割と原作漫画だけで満足していた故である。単行本も買っていた。完結を機に場所が嵩張るので、まとめて処分済みであるが。基本的に僕はコミックスは中古で売らない。理由は、中古本は漫画家の利益にならないからだ。
今でも保管してあるのは、コンビニコミックスの以下3冊だけである。
見ての通り、メジャーリーグ編の後半である。
ほとんどの読者にとって、1番評判が良かったのが、総じて高校編である。僕も海堂のセレクション、夢島編から聖秀編くらいまでが、最も面白く読めていた。
日本の野球漫画といえば、やはり高校野球であり甲子園大会が1番の華だろう。プロ入りしない野球少年にとっては、甲子園こそが晴れの夢舞台だ。
ただ中学~高校においてのノゴローこと主人公、吾郎の性格は嫌いとまではいかなくとも、もうちょっとどうにかならないのか? という思いを抱いていたのは否定できない。だから今から中学編や高校編を読み返したいという気持ちにもならないのだ。
ヒロインの薫も性格に難ありだった。
吾郎に一途だったので、想いが報われて良かったと思っている。本来であれば、吾郎の様なスーパーな存在だと周囲の女性が放っておかない筈だが、物語の都合(小学生高学年からの幼馴染み)上、および吾郎の野球バカな性格、更には対抗馬がほぼ不在だったたという点が、薫が吾郎と結ばれた要因だろう。
ルックス(スタイル含む)が良かった点も後押しした。
最も好きなのはメジャー編
話をストーリーに戻すと、僕はメジャーリーグ編が最も好きだ。
面白さ、熱さ、では中学~高校編に劣るだろうが、それでも好きなのである。
最初からプロを題材にした野球漫画以外で、高校野球からプロ(特にメジャーリーグ)へと『本格的に』舞台を移した漫画は、ほとんど存在していない。
だからこそ僕は、吾郎がプロになってからの物語を気に入っている。
メジャーという夢のような舞台で活躍し、平凡な人生を歩んでいる『かつての友の誇り』になっている吾郎が。
その反面、メジャー編での吾郎の挫折が、故障とかイップスといった内面に頼っているのが残念だが、キャラ的に野球スペックだけは怪物級だったので、それも仕方がないところか。少年漫画なので、契約更新などの生々しい話も省かれている。まあ、こういった面は青年誌で連載されている『WILD PITCH!!!(漫画:中原祐)』も同じだが。
大谷翔平という現実
この当時、まさか現実で吾郎を超える大谷翔平みたいな選手(160キロ超の本格派ピッチャー&メジャー屈指のパワーヒッターという二刀流)が出現するなんて、満田拓也先生は夢にも思っていなかっただろう。
吾郎を超える現実――大谷の存在が続編へのモチベーションの一部でもあるそうだ。
吾郎は寿也と共に頂点――ワールドシリーズを制する。
それは感動的な夢の結実であった。
だが、人生とは夢を叶えてハッピーエンドとはいかない。
続きがあるのだ。
メジャーからリリースされた後
念願のワールドシリーズ制覇の先。
無難な凡作ならば、そこで堂々の完結であろう感動のシーン。
その続き――故障によるピッチャー引退(メジャー解雇)と打者転向(NPB復帰)を、満田先生は最終章として描いてみせた。
吾郎に遅れてNPBからメジャー移籍したライバル達が、今なおメジャーリーグで活躍している中で。
彼は彼で、決して腐ることなく『昔日の野球少年のまま』野球に向き合ったのだ。
まあ、二児の父親として、あそこまで子供達に野手挑戦を隠し続けるのはどうよ? という意見もあるだろうけど。
吾郎は父として、薫は母として描かれ、二人の子供は吾郎の特大ホームランから、野球に魅せられる……
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MAJOR2ndについて
受け継がれる物語(DNA)――
幼き息子、大吾により無限に広がる未来への可能性を示唆して、万感のグランドフィナーレを迎えた大作『MAJOR』であったが、ついに、ついに満田拓也の手によって、続きが具体的に描かれる事となる。
大谷の存在もあったのだろうが、ぶっちゃけ、短期打ち切りに終わったボクシング漫画の影響もあり、キャリアの集大成としての続編連載開始だったのだろう。ひょっとしたら、大吾と睦子の息子を主人公とした『MAJOR 3rd』があるかもしれないけれど。
続編の序盤は、やや拍子抜けだった。
無印とは違って、今や大悟の家系は大金持ちであるので、無印の様なドラマ性を演出するのは非常に困難といえるシチュエーションだ。父方の祖父がNPBの名投手(少なく見積もっても数億レベルの資産)で、父親が元メジャーリーガー(少なく見積もっても数十億レベルの資産)なので、大吾の人生は生まれた時点で金銭的には保証されている。
ちなみに幼児編は前作ラストで表現できていたので、続編のセカンドは小学生(少年野球)編から開幕した。
大吾という主人公像
前作の焼き増しを防ぐ為、また前作連載当時と現在では世間の野球感や常識が異なっている為、大吾は吾郎のコピー主人公ではない。
豪快なパワーピッチ&強打の前作主人公とは異なり、今作主人公は小技やチームプレー主体の頭脳的野球スタイルを確立しようとしている。
それでも最終的にはメジャーリーグに挑戦するだろうから、フィジカル的には大器晩成型と予想できるが、中学生編の今も体格や身体能力で、他を圧倒する父親の様なパフォーマンスは披露していないのだ。
小学生編を要約すると以下の通りとなる。
- 肩が弱く、憧れた投手を断念。父親へのコンプレックスから野球自体を放棄
- 吾郎の幼馴染み、元メジャーリーガーの寿也に師事してのキャッチャー転向
- その寿也の息子、光とのバッテリー
- ヒロインである睦子
- 眉村の子供――道塁と渉というライバル
- ちゃんと母親している薫に、相変わらずの吾郎
- 水着バントの姉
特に、大吾と光の関係は、互いの父である吾郎と寿也のバッテリーを想起させる。
その反面、強キャラ過ぎる光は、この時点で一時的にフェードアウトさせる為に、大怪我に見舞われて、大悟と距離を置くことになる。まるで『キャプテン翼』の若林君みたいな処置だが仕方が無いだろう。
光が健在だと、前作の吾郎ばりに活躍して、前作の焼き増しになってしまうし。
俯瞰して評価すると、小学生編は大吾がコンプレックスを克服して野球に向き合う+将来の展開に対する種蒔き――という印象止まりに過ぎなかった。
そして話題の中学編へ
一変するのが中学生編に突入してからだ。
体格に恵まれないまま、しかし確実に成長を遂げて、風林中学野球部のキャプテンを務めるまでに、大吾は野球に取り組んでいた。小学生編の卑屈さは微塵もない。
その姿は、小柄な体に反比例して頼もしくさえ映り、吾郎の中学時代とはまるで印象が異なっている。
野球部の仲間の面々
前作におけるアマチュア時代の仲間達は、僕の評価としてはやや印象が薄かった。
それはそうだろう。吾郎が中心で、吾郎のワンマンチームなのだから。誰もが、どう見ても吾郎の引き立て役で、茂野吾郎とその他、であった。
けれど、今作の仲間は違う。
主人公である大吾よりもキャラが立っている。
ピッチャーに転向していた、副キャプテンの睦子。
小学生編では道塁に人気を奪われがちであったが、見事にヒロインとしての存在感を取り戻してみせる。
セカンドで強打者の弥生様こと沢 弥生(2年)。
しかも肘の故障で断念していたが、名門・横浜リトルで投手をやっていた。
さしずめ女版ノゴローだ。
ショートの相良太鳳(2年)。
弥生と同じ横浜リトル出身の2番バッターである。
大吾とキャッチャーポジションを争う新入生――椛島アニータ。
褐色の肌にダイナマイトボディというハーフ少女だ。
アニータと同じく横浜リトルから来た1年生、藤井千里。
前作の藤井の娘かどうかは、現時点では不明だ。
チームの切り込み隊長およびセンターを守る。投手としてショートリリーフもできる。
他は、割愛しよう。手抜きでゴメン。
正直、ここまで大胆に路線変更できるとは想像していなかった。
前作における主人公のチーム作りも無茶もいいところであったが、今作は9人中6人が女子という、もう女子野球マンガだよ、これ。しかも売り(満田先生のこだわり)が部室での着替えシーンだ。
大吾の印象が野球女子の面々に埋没している感すらある。
それだけ野球女子達のキャラが魅力に溢れているのだ。
この中学生編を、どう高校生編へと繋げるか、非常に興味深い。
そして、画力が前のボクシング漫画を経て、更に進化しているも注目だ。
健全・健康的なお色気というか、どうして野球女子のユニフォーム越しの尻に、ここまでの画力を発揮できるのか、凄まじい情熱である。
満田先生の尻描写と、大吾がどの様に選手として成長していくのか――
吾郎との違いを楽しみたいと思う。
現時点で累計620万部。是非とも累計5000万部くらいまで目指して欲しい。