僕は【戯れ記事《ゴト》遣い】

「戯れ言遣い」ならぬ「戯れ記事遣い」を名乗るブロガーです。 雑記系ですが、読んで損したと憤慨されても困ります。 だってコレは「戯れ言」だから――

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【末路】戯れ言――子供部屋おじさん(こどおじ)について【声優】

【末路】子供部屋おじさん(こどおじ)について【声優】

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さあ、今日も戯れ言 記事 ゴト を始めますからね

 

この記事は2020年1月5日が初アップだ

子供部屋おじさんのリアル

子供部屋おじさんの定義

通称・こどおじ。

2019年に一気に世間に広まった言葉である。流行語といってもいいだろう。

そして一過性ではなく、日本人の間にすっかり定着した感だ。

その定義を改めて引用してみたい。

 「子供部屋おじさん(こどおじ)」という言葉は、2014年に2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の格闘ゲーム板で生まれた言葉。

意味としては、成人後も実家の子供部屋で過ごす成人男性を指したもの。そしてこの言葉には、そういった男性を「精神的に幼稚で親元から自立できない」と揶揄するネガティブな意味として使われている。

 

実家暮らしの成人男性なんて腐るほどいる。

特に田舎や地方では珍しくない存在だ。ガチのド田舎だと実家(というか田舎)を出ようにも団地か借家しななく、マンションやアパートが希少だったりするし。

なのに何故、ここ最近になって実家暮らしの成人男性が「こどおじ」という蔑称で世間に拡散してしまったのか、それを個人的な見解を交えて考えてみたいと思う。

 

こどおじとはいっても、色々なタイプがいる

それぞれ実家暮らしをしている事情が異なっておりますので、決めつけでレッテル貼りは止めましょう

実家暮らしの成人男性を分類

あくまで主観だ。異論は認める。

息子夫婦(家族)として同居

二世帯住宅に改築するか、ゆくゆくは親元から独立するであろうタイプ。

まれに三世帯同居(孫夫婦、家族も一緒)という大家族になる事も。

このケースは特に世間やネットから白眼視されない。というか、ある意味で理想的な家族のカタチであるし、失われつつある日本の光景といえよう。

親の介護の為に離職して同居

このタイプを「こどおじ」と揶揄してバカにする者はいないだろう。

高齢化社会が問題になっている今、誰しも他人事ではないし。

独り暮らしを経た息子が同居

前には親元から離れて自活していた期間(経験)があるものの、現在は実家の子供部屋にて暮らしている息子。当然、独身である。子連れだと洒落にならないし。

このタイプは更に細かく分類できる。

経済的合理性を目的に同居

稼ぎは充分にある。自立心もあり社交的。その上で独り暮らしは能率とコスパが悪い(お金を貯めたい)と合理性の為に実家暮らしに戻る。恋人もいたりする。このタイプはいずれは実家を継ぐであろう。お金、資産の管理も親から息子へと移る筈だ。

都会からのUターン就職もこのタイプに含めて良いと思う。

挫折してニート、フリータ化での同居

悪い人間に騙されたり、ブラック企業に心身を壊されたり、あるいは夢破れたりして、親元に逃げ帰ったはいいものの、そこから立ち直れなくなってしまうケース。

自殺や失踪、犯罪者になるよりはマシと親も思うけれど、ここから再起してくれないと、この先には色々と地獄が待っている。ただしブラック企業に心身を壊された者が、トラウマを克服するのは並大抵の試練ではない。これって引きこもり問題だし。

実家を出た経験がない息子の同居

ぶっちゃけ、このタイプこそが「こどおじ」として世間から叩きの標的にされている。

独り暮らしの経験(寮生活、下宿生活は除く)がない成人男性も細分可能だ。

就職はしており生活費は納めている型

このタイプが「こどおじ」という言葉を向けられて最も嫌悪感を抱くだろう。ちゃんと働いているし、生活費だって納めているし、家事だって手伝っている――と「こどおじ」とバカにする連中に対し、猛然と反論するのだ。

実家暮らしはコスパが良いから誇るべき、という意見もこの層がメインである。

就職はしたが挫折してニートコース

この手が最も厄介かもしれない。「こどおじ」という単語に対して、親に申し訳ないと思いつつ、ズルズルとそのままというパターンが大半だから。しかも親元から出た経験がないので世間知らずでもある。しかも、いい年齢になると世間に出るのが怖くなるという。

徹頭徹尾、引きこもりでありニート

ぶっちゃけ、この記事において対象とするべきではない層だ。

子供部屋おじさんと引きこもりニートが混同された時期も確かにあった。というか、ニートで引きこもっていると必然的に子供部屋おじさんになってしまうのだから。面倒をみている家族にとっては「こどおじ」のままでいいから、とにかく外で働いてくれ、いや就職は諦めたからせめて外出してくれ、と切実に思っているに違いない。

今では「引きこもりのニート」を「こどおじ」とバカにする風潮は減っている。

 

 

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以下の話は、涙なしには聞けません。感動ではなく「もういい年なのに情けない」という一言において

子供部屋おじさんの末路が話題に

他人の生き様なんて知った事ではない――といってしまえば、もうそれまでなのだが、そんな他人事について「社会問題的にツッコミを入れた」記事が話題となる。

今年の元旦に配信されたトピックスだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200101-00000016-pseven-life

 若手声優との結婚を夢見る45歳「子供部屋おじさん」の末路

勉強して進学して、働けば『クレヨンしんちゃん』の父・ヒロシのように家庭を持ち家を建て、ぜいたくは無理でも普通の大人になれると思っていたのに、どうもうまくいかない。そんなわだかまりを抱えさせられた30~40代の就職氷河期世代に対し、まだやり直せるという期待をこめて「しくじり世代」と名付けたのは、近著『ルポ 京アニを燃やした男』が話題の日野百草氏。今回は、若手声優との結婚を20年超にわたって夢見ているという派遣ITエンジニアの男性についてレポートする。

 

若き日のミルコ・クロコップ氏よりこの言葉を。

ミルコ氏「お前は何を言っているんだ」

本当にそうだよ。いったい何を言っているんだ。

特別出演、ありがとう。Mr.ミルコ。感謝する。

 

超高給取りだったり、社会的地位があったり、起業で成功していたり、超イケメンだったとしても「45歳の男が若手声優との結婚を夢見ていたら」大半の者はミルコ・クロコップ氏と同じ台詞を言いたくもなる。

若手声優との結婚を20年超にわたって夢見ているという派遣ITエンジニアの男性――とあるが、仮に「若手声優との結婚を(大真面目に)20年超にわたって夢見ているという大企業経営者の男性」と置き換えたところで「おまえは何を言っているんだ」というアレな感想に違いはない。

まあ、いい。引用元を追おうではないか。

ちなみに全文ではないのでご留意を。無駄な部分は省いている。全文はリンク元にアクセスして確かめて欲しい。

 

 福田さん(仮名)は45歳、1974年生まれの団塊ジュニアだ。埼玉県内の私立高校から私立工業大学を卒業、現在は派遣のITエンジニアをしている。年収は300万ほど。

「実家住まいなんでお金はかかりません。春日部は都心まで1時間かからないし、地下鉄直結で便利です。家を出る理由がないしお金もったいない」

 

ここまでは分からないでもない。

確かに独り暮らしは金が掛かる。

税込み年収300万円なら尚更だ。

 

 福田さんは趣味以外にお金を使うのは考えられないと語る。服は母親がたまに買ってきたもので、好みもないので何でも着るという。ポロシャツのロゴも靴のロゴも某タイヤメーカーのもので、たしかに地方の年配の人によく見られる服装だ。店内でもキャップを脱がないのは若ハゲが嫌だという理由で、これも某タイヤメーカーのロゴが踊る。

 

福田さんは趣味以外にお金を使うのは考えられない――この時点でヤバい。相当にヤバい。実家暮らしにより浮いたお金が、預貯金か趣味・娯楽に消えていくというのだ。金については後述しよう。

 

「高校は私立の単願でした。小学生のころは『春高』(かすこう・春日部高校のこと)に行けと言われてたんですけど、中学に上がったら成績が下がるいっぽうで」

 成績が下がった理由は、アニメとゲームだった。福田さんは当時流行したオリジナル・ビデオ・アニメーション(※OVA、放送ではなく販売が主のアニメーション)や、ファミコンより高度なゲームを遊べたパソコンゲームにハマった。

「野田線(現在の東武アーバンパークライン)を柏(千葉県柏市)まで行くと、アニメショップがあるんです。毎週通いました」

 つまり福田さんはオタクだ。それも中学時代のバブル期からずっとオタク。福田さんはオタク趣味と自慰(いまでも一日何回もするという)にハマってしまい、地元私立の単願が精一杯でそのまま進学した。

 

ぶっちゃけ、こどおじ云々じゃなくて、このオタク気質の方が問題な気が。

いや、オタクが悪いのではない。僕だってオタクである。しかしオタク趣味とGに嵌って学業成績が落ちたなんて普通は他人には言わないというか、成績に悪影響が出るレベルで趣味に傾倒しないしなぁ。その程度の自制と分別はあったし、今もある。

 

「私の入った工業大学も当時はそれなりの偏差値でした。理系というだけで文系より上でしたからね。それがいまやFランですよ。バカ大扱い。そりゃ当時だって凄い大学ってわけじゃないけど、全入でもなければバカでもない。おまけにせっかく入っても在学中にバブルが弾けて散々です」

 偏差値と文系理系をいまだにこだわるのも団塊ジュニアの特徴だ。私は少し意地悪なことを聞いてみた。

「福田さん、40過ぎたおっさんが自分のお子さんの話ならともかく、偏差値とか文系理系とか、どうなんでしょう」

 福田さんはその質問にたじろぐこと無く、ナンをラッシーで流し込む。

「なんかこだわっちゃうんですよね、そういうふうに生きてきましたから。みんなそうでしょ」

 福田さんは古参2ちゃんねらー(※日本最大の匿名掲示板2ちゃんねる、現5ちゃんねるユーザー)でもあり、いまでも文系叩きが大好きだという。最近の主戦場はYahoo!ニュースのコメント欄、通称ヤフコメ。政治には興味なく関心事はもっぱら学歴だが、高校時代にちやほやされていた体育系部活の連中が嫌いなので、スポーツ選手叩きにもいそしんでいる。とくに高卒選手は格好の標的だ。

 

高校時代にちやほやされていた体育系部活の連中が嫌いなので、スポーツ選手叩きにもいそしんでいる。とくに高卒選手は格好の標的だ。この時点でクズなんだが。というか、これを恥と思わない感性は、完全に親の教育の失敗だ。

他人が嫌がる事は止めよう、シンプルに。

それに根本的に暇なんだろう、この人は。スポーツ選手叩きなんて時間の無駄だ。

 

スポーツ選手叩きに勤しみ、そして若い女性との結婚を希望するおっさんかぁ

子供部屋おじさん云々以前に、己を見つめ直した方が良い最低人生ですね。私はこんな男性とは絶対に結婚したくありませんよ

 就職浪人と称したニート生活ののち、折からのWindows95に始まるITブームに乗って小さなゲーム会社に契約社員として就職する。

「職歴なしでしたけど20代でしたからまだ間に合いました。プログラマ採用ということでしたが、その会社で一から教わった感じです。一応情報系だったんですけど、ゲームに大学の授業はそれほど役に立ちませんでしたね。でも楽しかった。毎晩徹夜で会社に泊まり込んで、会社もオタクばっかりで年も近い社員ばかりですからオタク人生を謳歌しましたよ」

 心底懐かしそうに、楽しそうに語る福田さん。さらに口が回る。

「でねでね、1990年代末ごろに、ゲームも声優を使いだしたんです。声を収録できるようになった。それでうちでも声優を起用しだした」

 ゲームと声優の世界が近くなったことで、オタクな福田さんにとってゲーム会社で働くことは、またとない仕事になったわけだ。裏方のプログラマだったはずが、小さい会社なので声優の起用も担当する。要は人気声優に会えるどころか、一緒に仕事ができる。

「興奮しましたね。人気声優をよりどりみどり選べるんですから、むっちゃ自分の好みで選びました。あの美少女キャラの中の人、女性声優が目の前にいて、「福田さんってばー」なんて会話してくれるわけです。打ち上げでも女性声優に囲まれて、夢のようでした。正直なところ、小さな雑居ビルでゲームのプログラムを打ち込んでいただけの自分が、急にオタクギョーカイ人みたいになって、それにめちゃくちゃかわいいんですよ!」

 筆者も長くそういった仕事をしていたのでわかりすぎるほどわかる。苦笑する他なかったが、当然すべては「仕事」であり、彼女たちからすれば「営業」である。しかし当時も現在も彼女いない歴=年齢の福田さんには刺激が強すぎたようだ。

「なんとか声優と結婚しようと思ったんです。親も結婚しろ、孫の顔を見せろとうるさかったし」

 

仕事的な立場で優位に立てるし、オタク趣味が合うから結婚しようとは。いや、まあ、相手に好いてもらう努力をして、なおかつ相手の気持ちを尊重して、仮に脈なしだったら潔く身を引く(迷惑は決してかけない)のならば、それはそれで――

 

 オフに二人で会おうとしたり、呑みに連れて行こうとしたりの行為は、やがて声優の所属事務所から警戒され、「あのひとを外してください」と言われたり、中には「もう御社の仕事は無理」と言われることもあったとか。とくに福田さんがご執心だった某女性声優は、福田さんの絡んだゲームでは必ず起用し、デートもしたことがあるという。だが事務所から猛烈な抗議を受け、声優自身も「断りきれなかった」と泣きながら訴えたことで福田さんはついに、その仕事から外された。翌年、社員として契約は更新しないと告げられ、会社を去ることになった。

 

そりゃそういうオチになるだろうな。

選ぶ権利があるのは相手も同じだ。

ってか、相手を不幸にしているのだから、結婚どころか交際以前の問題である。公私混同を通り越して職権乱用だし。

 

「それに若い子が少ないじゃないですか。やっぱり若くてかわいい子がいいです。親も子どもを欲しがってるし。アニメキャラはもちろん、声優だって20歳代後半でババア扱いのギョーカイですから。そういう世界にいた自分としてはその辺のおばさんなんて無理ですね」

 やはり声優と結婚したいという、それも若い声優で。いまも子役上がりの声優でMという「推し」がいるようだ。四半世紀の年の差があるのだが。

 筆者は気分が悪くなったのでうんと意地悪な問いかけをしてみた。親の介護と老後はどうするのかと。

「幸い親は年金で裕福ですし、一人っ子なんで持ち家は継げます。親の介護? 考えたこともないですね。まだ二人とも元気で海外旅行とか行ってますよ。どうにかなったら施設に入れるしかないでしょう。自分の老後はもっとわかんないですね。それより正社員になって結婚して、子どもを作ることが重要でしょうね」

 福田さんは真面目な顔をして語るが、数年後に結婚して子どもを作ったとして、福田さんは子どもが成人するころもう70歳だ。それを指摘すると「男はいくつになっても子どもは作れますから」と言った後、「あ、さっきのババアとかのとこ、ネタですからね」と笑った。いつになったら自分の年齢と、残された時間に気づくのだろう。気づかないフリをするしかないのか。

 

どうにかなったら施設に入れるしかないでしょう。親が聞いたら絶望して泣くよ、45歳のおっさんになるまで子供を実家で面倒みているのに、この言われ様は。

自分本位もここまでくれば病気といえよう。

しかし世間一般で忌避される「子供部屋おじさん」のイメージは、まさしくこの福田さん(仮名)であるのだ。

この問題の本質は「分不相応に45歳のオッサンが若手声優との結婚を夢見ている」事ではない。夢見てしまうプロセスにあり、彼という人格を形成した環境だ。

 

幼稚なままに中高年になってしまうケースが多いと思う、こどおじには。

 

精神的に大人になるのが難しいのだ。

だって想像してみよう。自立できないお子様だからこそ許される「親が衣食住の面倒を負担してくれる」という状況が、大人になってもずっと続いているのだから。仮に月10万円を生活費として親に渡したとしても、飯と洗濯と風呂と光熱費や税金の支払いが基本的に親持ちなのだ。

自分が大人になった、あるいは年を取った、おっさんになったという客観視(自覚)するのが困難になってしまうというか、この福田さん(仮名)にとっては「自分はまだ若いと」いう感覚だと思われる。

 

こどおじの弊害はそれだけではない。

1番の問題は、親元に居続けると変化というリスクが発生し難いのだ。

これは仕事でもそうなのだが、リスクや変化を取らない状況がデフォルトになっている人は、そうでない人=リスクや変化を取る人に比べて、ベース的な意味合いでのスペックが上がらない傾向がある。

リスクを乗り越えたり変化を経験しないと、いつまで経っても同じ場所に留まる状況に陥るという事に他ならないから。

僕も30代のこどおじと同僚だった事があるが、正直いって能力はともかく人格的に幼稚で調子を合わせるのがキツかった。学生時代の様に若い、というのは異なり、本当に子供のまま社会人しているという印象を受けた。

僕的サンプル数が少ないとはいえ、やはり家賃光熱費を自分で支払う程度すら経験していないと、暮らしに対しての価値観がかなりズレているなと感じざるを得ないのだ。

実家暮らしで人格者は知ってはいても、実家暮らしで精神的に大人な男性は知らないし。

 

子供部屋おじさんが世間からマイナスイメージなのは、前途した様に「親の庇護下にいる事によって精神的成長が阻害されて幼稚なまま」というレッテル貼りがあり、事実、そういったこどおじが存在しているからだ。

 

 

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どんな「こどおじ」ならば良いのか

前提条件として「実家暮らしによって浮いた金」の使い道だろう。

趣味や娯楽とは一線を画した、自己投資や自己研鑽、他には投資など有効な金の使い方をすれば、世間の見る目も変わってくる。

それから可能な限り家庭内別居だ。

炊事も自分の分は自分で。衣服も洗濯も自分の分は自分で。生活費や食費というかたちではなく、いっそ税金や光熱費を受け持つ。それが経験になる。大人への一歩だ。

 

子供部屋おじさんをする事によっていくら貯金を増やそうが、変化やリスクという財産(経験)を代価にしているのだから、人生トータルではマイナスだと思う。

 

これは団塊世代で「会社での仕事(世界)しか知らない」高齢者にもいえる事なのだが、どんなに大金が手元に残っても、本当にそれしか残らない人生になりかねない。

だって、さ。

お金があれば何でもできるのならば――もっと早い段階で何かやっている筈だから。

退職金で家のローン残高を支払い年金で悠々自適ならば、それはそれでいいかもしれないが、残酷な話、こどおじ世代にはそんな年金なんて期待できない。貯めた金が減っていくだけの老後になる可能性が極めて高いのだ。

だったら外の世界や世間なんて大袈裟な殻ではなく、せめて独り暮らしから経験してみるといいと思う。前途した様に、それを経て「有益な」実家暮らしに戻るのならば、それはそれで「新しい」生活なのだから。

「こどおじ」を標的とする者達

ぶっちゃけ、「こどおじ」じゃなくてもクズはクズだし、福田さん(仮名)みたいな男性だって多いだろう。

独り暮らしを経験したからといって精神的に大人になれるというわけでもない。独り暮らしの経験さえないのに、どうやって精神的に自立するだという話であって。

家電製品が進化しているし、本人の要領が良く、かつスペックが高ければ独り暮らし程度は何の苦労にもならず、実家暮らしよりも羽を伸ばせて自由――という人も沢山いる。

 

ならば、どうしてここ近年になって子供部屋おじさんがやり玉に挙げられるのか。

 

不動産屋さんとか、結婚相談所とか、その辺りなのかも。

仕掛け人的な裏は。

僕個人としては「有益な」実家暮らしができて、人格的にも大人として成熟できるのならば、別に一生こどおじでもいいんじゃないかと考えている。後ろめたくないこどおじは親の介護だって献身的にするだろうし。 

だが、それで不都合な勢力といえば不動産屋さんと結婚相談所とか独身者が増えれば困る国側の人達とか、そんな感じで想像できる。

 

ミクロ的な視野において子供部屋おじさんを許容するのは、個人の尊重および人権として正しい――のだが、マクロ的にはそういっていられない。子供部屋おじさんが増える=婚姻率が下がる=出生率が下がる、と芋づる式に連鎖していく。子供部屋おじさんの大多数が実家を出たところで結婚するとは限らないが、これも前途した通り「とりあえず子供部屋おじさんから脱しないと結婚云々以前だ」となる。

まあ、すでに子供部屋おじさんと定義される年齢だと、結婚はともかく子供を作るのには遅い年齢であるのだが。その認識すらないこどおじが件の福田さん(仮名)だ。

それに福田さん(仮名)のケースをみても分かる通りに、中年にもなって家事炊事を母親に依存している男性は、本人に「子供部屋おじさんのまま意中の相手と結婚」という意思があっても、相手の女性はたまったものではないだろう。

人口減が加速していけば、不動産関連も滅茶苦茶になるのは想像に難くない。

まあ、空き家と空き部屋が増えるので、単身者にとってはありがたい現象なのであるが。よく「高齢者になると部屋を借り難くなるから持ち家の方が安心」とかいうセールストークを耳にするが、空き部屋だらけの状況でそんな悠長な事を言える大家は道楽でやっている超お金持ちのみだろう。借り手がなければ賃貸不動産は単なる負債だ。

子供部屋おじさん達へ

以上を踏まえた上で結論すると、他人からバカにされるだけの理由はあるので、バカにされても気にしない事だ。バカにされて気に障るのならば「バカにされない子供部屋おじさん」に本人限定でなるか、実家を出て自活すれば良いだけの話である。

 

けれど「家賃かからないし、コスパいいし、貯金ができる」と的外れな反論をすると、バカにしている人達は「そうじゃねえよ、だからバカにされんだよ」と呆れかえってしまうので、その点だけは注意しよう。

 

こどおじをバカにする人達も一括りでバカにしてはダメだ。たとえ子供部屋おじさんであっても、親に甘えることなく精神的に成熟した大人の男性で、自炊や洗濯や掃除もしており、介護を含めて親孝行するだけの覚悟がある様な人は、軽蔑する対象外に。

では最後に、全国のこどおじ達へ。

どうか素敵な子供部屋おじさんライフを。

もちろん感謝を込めた親孝行とセットで。

 

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