僕は【戯れ記事《ゴト》遣い】

「戯れ言遣い」ならぬ「戯れ記事遣い」を名乗るブロガーです。 雑記系ですが、読んで損したと憤慨されても困ります。 だってコレは「戯れ言」だから――

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 — 最 新 記 事 —

【8回TKO】戯れ言――井上尚弥がケンナコーン(アラン・ディパエン)を倒し統一王座を防衛【WBAスーパー&IBFバンタム級】

【8回TKO】井上尚弥がケンナコーン(アラン・ディパエン)を倒し統一王座を防衛【WBAスーパー&IBFバンタム級】

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さあ、戯れ言 記事 ゴト を始めようか――

 

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モンスター、仕方なく調整試合

“モンスター”井上尚弥の2021年の〆となった。前戦が6月なので半年の1試合のペースだ。思った様に進まない4団体統一へのマッチメイク。試合間隔が開き過ぎるのを嫌って、調整試合となる防衛戦(選択試合)を挟むことに。デビュー前に「弱い相手とは試合をしたくない」と口にしていた王者にとっては、(明らかな咬ませ犬という)モチベーション維持が難しい相手と懸念されたが、アップセットが起こることなく無事に勝利して来年へと繋げて見せた。

 

12月14日

会場:両国国技館

WBA&IBF世界バンタム級タイトルマッチ

TKO8回2分34秒

 勝利 2団体統一王者

    井上尚弥(28=大橋)

    戦績:22勝(19KO)無敗

      VS

 敗北 IBF5位/WBA10位

    アラン・ディパエン(30=タイ)

    戦績:12勝(11KO)3敗

 ※)井上はWBAはV6、IBFはV4に成功

 

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ケンナコーンさんとは

謎のタイ人、リングネーム:ケンナコーン・GPPルアカイムックこと本名:アラン・ディパエンさんについて、ちょっとググってみた。誰だよコイツってくらい無名だ。

ムエタイから転向して3年目である。

 

1戦目:〇無名タイ人(戦績不明)判定

2戦目:〇無名タイ人(戦績不明)KO

3戦目:●無名ロシア人(戦績不明)判定

4戦目:〇無名タイ人(戦績不明)KO

5戦目:〇荒川 竜平(8勝4KO4敗1分)KO

     2018年の東日本フライ級新人王

6戦目:〇無名インドネシア人(戦績不明)KO

7戦目:〇無名タイ人(戦績不明)KO

     タイ国Sフライ級王座獲得

8戦目:●トミー・フランク(14勝3KO2敗)判定

     元WBCインターナショナルSフライ級シルバー王者

     元IBOインターコンチネンタルフライ級王者

9戦目:〇無名タイ人(戦績不明)KO

10戦目:〇ジョマール・ファハルド(17勝9KO18敗2分)KO

     IBF環太平洋Sフライ級王座獲得(決定戦)

11戦目:〇無名タイ人(戦績不明)KO

12戦目:〇無名タイ人(戦績不明)KO

13戦目:〇無名タイ人(戦績不明)KO

14戦目:〇スックカセーム・キャッヨンユット(28勝20KO12敗)KO

     IBF環太平洋バンタム級王座獲得

     このボクサーは久我 勇作(ワタナベ)、田中 一樹(グリーンツダ)、小國 以載(角海老宝石)、栗原 慶太(一力)を相手に全敗している

15戦目:井上尚弥戦←今ここ

 

どうしてIBFで5位にランクされていたのかというと、直前の試合でIBFの地域タイトルを獲得した恩恵・特典だ。8勝4敗1分の東日本「フライ級」新人王、17勝18敗2分の「Sフライ級の」フィリピン人、28勝12敗のタイ人にしか勝っていないのだが(汗

ってか、まともな白星ってスックカセーム・キャッヨンユット(一応、Sバンタム~フェザーで試合してる)に勝っただけじゃん、マジで。

 

なお、WBAランキングは統一王座の防衛戦に認定する為に、試合決定後に捻じ込んでもらった代物(どうせ試合後に再び外れる)であるが、これは別に珍しい事ではない。割とよくある。

 

――じゃあ、実力は?

 

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東洋ランカーくらいの実力:亀田和毅談

 

まあ、挑戦者サイドに提示できるギャラ(おそらく高額ではない、一説には陣営総額で840万円?)かつ新型コロナ禍にあって、首を縦に振ってくれたのが、この東洋ランカーレベルのケンナコーンさん(本名:アラン・ディパエン)だけだったのだから、井上陣営は彼で妥協するしかなかった。ない袖は振れないのだ。

Sフライ級時代のボワイヨさんを思い出す。

 

実際の動画を調べてみると――

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

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やっぱり、あんま強くないよなぁ(汗

世界ランカーの実力には見えない。

この人――ボーイ・アルアンさんを想起したよ。

どこから探してきたんだよ、この世界ランカーって感じが。

 

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◆合わせて読みたい◆

なぜKOまで8回を要したのか

まだ試合は見ていない。

WOWOWにて19日(つまり明日)に放送される予定だが、正直いって見る気が起きない。強敵や同格どころか実力が東洋ランカーレベルの咬ませ挑戦者を、井上尚弥が一方的に打ち続ける試合には興味がないので。

このケンナコーンさんが後の世界王者――だったら凄いと思うが、おそらく彼は後の世界王者ではないと僕は思う。まともな世界ランカーと試合したら、案外コロッと序盤でKO負けするのでは?

 

試合内容の情報は出回っている。

でもTV放送がなかった影響で世間一般ではあまり話題になっていない感じ。だからだろう。19日にWOWOWで放送されるのは。――このままだと次戦のプロモートにも影響しそうだし。

1ラウンドだけ井上尚弥が様子見し、2ラウンドから8ラウンドまでケンナコーンを蹂躙した模様。1発も明白なダメージングブローを貰わないのは当たり前の相手だし、様々な引き出しだってスパーリング感覚で自由自在に試せるだろう。

 

相手がリゴンドーだったならば、様々なテクを駆使して翻弄したのは素晴らしい。

相手がドネアやカシメロだったら、2R~8Rまで一方的に攻めてのKOは凄い。

でも、ほら、相手はケンナコーンさんだから。

 

2010年以降の日本人バンタム級王者――亀田興毅、亀田和毅、長谷川穂積、山中慎介の誰が試合をしても、このケンナコーンさんからまともなパンチを貰う事はないと思う。

スタッツを比べてみる

  井上尚弥 ケンナコーン
トータル 201/557(36%) 64/291(22%)
ジャブ 89/310(29%) 21/160(13%)
パワーショット 112/247(45%) 43/131(33%)

――CompuBoxより

 

パワーショットの内、約半分である50発がボディへのブローらしい。

ケンナコーンさんのヒットは、ほとんど「触れているだけ」でカウントされたパンチだろう。一方で井上尚弥が当てたパンチは、それなりに入っている筈だ。

 

2R~8Rまで一方的に約110発もの強打を「ほぼ人間サンドバッグ」に浴びせてクリーンにKOできなかった。これだけ打っても打っても倒せないって、確かに自身のパンチを疑ってしまうのも良く分かる。

今までの井上尚弥の試合ではなかった事だ。

判定までいった3試合にしても、結果として「攻防がある中でフィニッシュに繋がらなかった」だけであり、打ち放題である咬ませ犬を相手に、攻防らしい攻防がなく「ほぼ一方的に殴り続けている」試合なのに、ここまで試合が長引いたのは初だと思う。

 

KOを逃した試合にしても「井上尚弥にパンチがない」という印象はなかった。

対戦相手に相応の防御技術があったからだ。

けれど、この試合は8回にレフェリーストップを呼び込めたものの、ケンナコーンさんの技術レベルおよびスタッツから判断すると、「パンチがある」ボクサーとは思えない。

僕はボワイヨ戦の再現になると予想していたのに。

 

ヤフコメ民とボク板民、共に試合を見た人の感想によると「パンチのヒット音が『爆発したみたい』な感じ」とのコメントがあった。

ヤフコメ民は「凄いパンチ」と感嘆していたが、ボク板民の方は「インパクト時の貫通力が弱く、衝撃が分散しているのでは?」と書かれていた。

僕も生観戦で「凄いパンチ」と思うのは、派手な爆発音ではなく「ゴツン、ガツン」といったイメージの硬質な着撃音かな。派手な爆発音だと「インパクトしたグローブの面」にパンチの衝撃が分散していると考えてしまう。ナックルパートの点(芯)に力が集中していないっぽい。パンチをコネクトする際は人差し指と中指の付け根の間(一点)に貫通力を込めるものだと、個人的には思っているのだが。ナックルを返すのもその為の動作だ。特にストレート系だと拳の返しが甘いとオープンブロー気味になる。

井上尚弥のバンテージを巻いていた職人さんが、この試合では巻いていないとの話もあるので、その辺もナックルパートの感覚に影響しているのかも。

KOシーンを引用して考察する

PPVを払っていないから観る資格もなければ、井上尚弥とケンナコーンさんでは技術レベルに差があり過ぎて、フルラウンドは観る気も起きない。19日の放送も観ないと思う。ハッキリ言って、亀田和毅とパレポの試合の方が「スキルの応酬」「攻防の技術レベル」という観点では、井上尚弥VSケンナコーン戦よりも見応えがある。っても、和毅VSパレポ戦はマジでマススパーみたいな内容だけれど。

 

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では、ダウンシーンから。

 

 

①プレッシャーをかけてコーナーに追い詰める

②フェイントのジャブを上に

③布石の右アッパーでガードを縦に閉じさせる

④ダブルで右ボディを打つが今ひとつ

⑤左フックを上に返す

⑥フックの連打で相手のガードと体勢を崩す

 ケンナコーンさんは左へステップしている

⑦ショートで左フックをコネクト

 

贅沢を言えば、最後の左フックの前に打った右フックで決めたい。相手は向かって右に回り込むのが分かり切っているのだから、逃げ道を塞ぐ形で右を打ち込められれば。う~~ん、サイドの動きへの対応がちょっと悪いかな?

ダウンを奪ったパンチは「追いパンチ」になっており、押しパンチでもある。

倒れ方もプッシングでのスリップに近い。

下ができれば理想であるが、

 

 

井上尚弥もこれが可能なまでに進化すれば、もっとスペクタクルなKOを演出できる様になると思う。ロープに追い詰める⇒布石となる左右フック(きっちりコミーの反撃を頭を振って避けている)⇒すかさず密着してコミーの動きを封じる⇒ステップで僅かなスペースを自ら作る⇒瞬時にその隙間へショート左フックを滑り込ませる⇒相手は真下に倒れる、という流れだが試合展開の作り方といい、まさに世界最高峰のテクニックだ。

 

問題は次のストップシーンだ。

 

 

①相手の左フックをブロック

②右フックにカウンターを合わせる

③その左フックが当たる

④相手が後ろによろめいてストップ

 

レフェリーが止めるタイミングとしては最高だ。

でも、これでダウンを取れないって。

ダウンどころか腰が落ちもしないという。

頭が後方に弾けている。強打者の一発ならば前のめりにダイブさせる場面だろう。

 

スピードとキレ、フォームは申し分ない左フックだったが、至極単純に「物理的な威力」が足りていないとしか考えられない。この時のケンナコーンさんは――

 

・打たれまくってダメージ蓄積

・ほぼグロッキーに近い

・ダウンした直後

・防御態勢を取っていない

・頭の位置が一ヶ所に固定状態

 

この夜の井上尚弥は普段ほどの強打者ではなかったと僕は結論した。少なくともダスマリナス戦よりパンチなかった。ケンナコーンさんは「パンチが強かったのでディフェンシブにならざるを得なかった」とコメントしているが「パンチに耐えられず、立っていられなかった」今までの対戦相手とは異なっている。

「スピードが違ったので何もできなかった」というコメントもあるし、スピードと技術差があり過ぎて攻め手に欠けたというのが真相だろう。

 

井上尚弥でも実力東洋ランカーレベルの相手に「決して苦戦ではないが」フィニッシュまで手を焼く事もある。

全ての試合がモンスターではない。

技術・戦略・進化という意味合いでは「何の意味も持たない」アンダードッグ相手の調整試合であったが、思わぬ経験を積めたのではなかろうか。

 

ドネア⇒モロニ―⇒ダスマリナス⇒ケンナコーンと、対戦相手の質がどんどん下がっているので、現状の井上尚弥がドネア戦の時と比べて「現状維持」なのか「進化している」のか「ピークアウトに差し掛かっている」のか判断できない。

相手が弱ければ井上尚弥が強く見えて当然だ。

 

この夜の「パンチのなさ」に関しては、タイ人ボクサーのリズムが苦手、という可能性も考えられるけれど。

勝って兜の緒を締められたのは、次戦に向けてのプラス材料だと思いたい。

1ラウンド2分以内で「期待通りの超圧勝」だったならば、ひょっとしたら「自身のパンチを過信」して、次戦で思わぬ墓穴を掘る可能性もあった。

統一戦かSBへ昇級か

もしもカシメロがWBO王座を剥奪された場合、井上尚弥VSドネア戦が「WBO王座決定戦」に認定される可能性がある。2014年に、高山勝成と大平剛のカードでIBFとWBOの王座決定戦をWで行っている過去がある(ただしミニマム級だが)ので。ちなみに勝った高山はWBO王座の方は即返上している。

 

ドネアとの試合が4団体統一戦になってくれれば、ファンとしてこれ以上の喜びはない。もちろん井上尚弥のKO勝利でバンタム級を卒業だ。

 

――で、ドネアとカシメロとの交渉が難航して、次戦でSバンタムへの昇級となったケースを考えてみる。

 

ダイレクトに世界タイトル戦になるのか。

指名戦が控えているアフマダリエフはスケジュールが合わないだろう。フルトンならば、喜んで試合を受けてくれそうだ。

フルトンに勝てるのかな?

 

正直いってSバンタムから先は「KOを狙わないで判定を念頭」にした方が良い気がする。ニワカファンは残念がるだろうけれど。だが、ドネアも「パワーは思っていた程ではなかったが、スピードと技術が凄かった」とコメントしていた様に、Sバンタムではバンタムまでとは違い、圧倒的な強打者ではなくなる可能性が高い。

というか、相手のフレームアップに従い、パンチの射程と踏み込みがバンタム時代よりも長く要求される。リーチはSバンタムでも通用するだろうが、上背のなさがかなり響くと思われる。

 

井上尚弥は腕力型、フィジカルエリートなボクサーではないだろう。

そのパンチ力を支えているのは、速く鋭い大胆なステップインと理想的な全身の連動によるものだ。上半身のみのパワー(筋力)とか、フォームが不十分でも腕力で薙ぎ倒すといったタイプとは異なる。

 

マイク・タイソンを攻略したホリフィールド(1戦目)にしても、「タイソンのパンチを怖がって下がったら、タイソンに踏み込まれてしまう。逆に自分から前に出て密着し、タイソンに踏み込ませない様にすれば、パンチは半減する」と、攻略法を示して見せた。

Sバンタムでジャブのストッピング効果が半減すれば、ホリフィールドに攻略されたタイソンみたいになってしまう可能性だってある。

 

逆に「パンチに依存しない」Sバンタム級仕様のスタイル・チェンジに成功すれば減量の軽減も相成って、更なる強さを身に着けるかもしれないが、バンタムまでの戦い方をトレースするとSバンタム時代は無敗とはいかないと危惧している。

 

Sバンタムに昇級した場合、可能ならば手頃な世界ランカーとテストマッチをして欲しい。手頃な相手が嫌ならば、ローマンとかアリーム、フィゲロアとはどうだろうか?

 

このままKO勝利を重ねてくれればと願う反面、ケンナコーンさんみたいな相手をKOするくらいならば、強敵と熱戦を繰り広げた末に負けた方がマシって気もする。

 

今回の記事はかなり辛口になってしまったが、どうかご容赦を。

 

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