僕は【戯れ記事《ゴト》遣い】

「戯れ言遣い」ならぬ「戯れ記事遣い」を名乗るブロガーです。 雑記系ですが、読んで損したと憤慨されても困ります。 だってコレは「戯れ言」だから――

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【ガルクラとヨルクラ】戯れ言――『ガールズバンドクライ』『夜のクラゲは泳げない』の8話までの感想・考察【オリジナルアニメ】

【ガルクラとヨルクラ】『ガールズバンドクライ』『夜のクラゲは泳げない』の8話までの感想・考察【オリジナルアニメ】

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さあ、今日も戯れ言 記事 ゴト を始めますからね

公式略称が類似するオリジナルアニメ2作

注)最新話レビューは下の方

う~~ん、相変わらずYouTube動画にしたいアニメ系ネタがない(GWに遊んでいるのもあって2週間もサボり)ので、またちょっとこのサブブログに繋ぎ用の記事を書こうと思う。

2024年の春アニメも放映1ヵ月が過ぎて、かなり視聴者の評価も固定してきた。続編や2クール以上のアニメを除き、覇権候補・良作佳作・クソアニメと各自の選別は終わっている頃合いだ。そういった中で、この期はオリジナルアニメの打率が高い。

 

●ガールズバンドクライ

●夜のクラゲは泳げない

●終末トレインどこへいく?

 

この3作品は総じて評価は高いと言えるだろう。

自分もこの3作品は、脱落せずに現時点の最新話(5話)まで視聴継続している。個人的な感想としては面白い。『終末トレイン~』に関しては、オチが分からないというか、最後の〆がどうであろうが、途中の「不思議な感じ」を楽しむ作品だと思う。

ただし『終末トレイン~』は第6話のギスギス展開で、やや失速した感は否めないが。必要な展開なのは理解できても、ちょっと主人公の言動が迂闊というか、シナリオの都合に沿ってキャラが動かされている感が隠しきれていない様に思えた。

 

この記事においては、『ガルクラ』こと『ガールズバンドクライ』と『ヨルクラ』こと『夜のクラゲは泳げない』について語りたい。公式略称が似ているだけではなく、少女達がグループを結成してアーティスト活動する――という面も共通している。

バンドを結成するのがガルクラで、MV制作グループを結成するのがヨルクラ

ガルクラは実在のバンド『トゲナシトゲアリ』を売り出すプロジェクトの一環だ。

作中の同名バンド『トゲナシトゲアリ』も、声優をリアルバンドメンバーが担当する。アーティスト本業で、声優業はガルクラ専門になる可能性が高い。少なくともバンド活動のスケジュールを考えると、メインキャストで他のアニメに出演はないだろう。

 

第5話の時点ではスリーピースバンド『新川﨑(仮)』で、5人揃って本来の『トゲナシトゲアリ』になっての初演奏(おそらくライヴ)は第8話と判明している。

ストーリーはアニメ版『トゲナシトゲアリ』の成り上がり系と明白だ。

目指せ単独での武道館ライヴ、になるだろう。

宣伝アニメだからね、極論すれば。当たり前だが、リアル『トゲナシトゲアリ』と色々な面で企画として連動している。東映が音頭を取っての大プロジェクトだ。

 

ヨルクラは覆面アーティストグループ『JELEE』を、主人公たち4人が結成する。元々はソロだった『JELEE』に、歌い手以外の他3名が加入方式だが。

主人公はイラスト担当、他には歌唱・歌詞担当、作曲担当、映像編集担当だ。

ガルクラとは異なり第3話で早くもグループ結成。4話ラストにてグループ第1弾MVをアップロード。5話でMV第2弾および顔出しなしの配信までやった。

 

アニメ本編と連動して『JELEE』のYouTubeアカウントおよびX(旧Twitter)アカウントも作成されている。

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ただ、この『JELEE』は最終的にどこを目指しているのか。

歌い手である花音本人は、覆面歌手のまま、かつて所属していたアイドルグループ『サンフラワードールズ』を超えて、その暁には正体を明かし、アンチだけではなく世間も含めてギャフンと言わせたい――という初期目標があったものの、第5話で仲間と一緒にMV作って配信やれている現状に満足となってしまっている。

また、花音本人の心境の変化もあり、主人公まひるに「渋谷に水族館を作る」と約束した。この水族館と中で泳ぐクラゲがラストシーンになるのかもしれない。

 

『トゲナシトゲアリ』でプロとして飯を食っていく方向になるのが確定しているガルクラとは違い、『JELEE』はどうやってマネタイズというか、その道で飯を食っていく方向性になるのだろうか?

ぶっちゃけ、イラストと動画編集は外注で代替可能な面もあり『JELEE』がこの4人であり続ける必要性というか、『トゲトゲ』とは異なり人生賭けて一緒にい続ける様な集まりとも思えない。だって全員が別分野でのエキスパートだから。花音が歌手として覆面でなくなれば『JELEE』は役割を終える気がする。

主人公が最初から才気あるヴォーカリストなのがガルクラで、主人公がイラストレーターとして素人レベルなのがヨルクラ

第5話時点での情報に過ぎないが、ガルクラの主人公・仁菜がヴォーカリストとして凄いのは間違いないだろう。2度目のライヴで目の肥えた客を満足させている。ダメなバンドには塩対応なライヴハウスの客相手に、これはハッキリと非凡なレベル。

桃香が惚れこみ見出した珠玉の声だ。

 


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性格はロックで狂犬かつ面倒、そしてアレな奴である仁菜だが、歌唱力は本物だろう。

まあ、それしか取り柄がないヤツっぽいが。根は良い子だとも思うけれど。

 

対称的に、ヨルクラの主人公であるまひるは、第1話時点では「才能ある絵描き」っぽかったのだが、第5話でイラストレーターとしてはショボいと判明。知名度がないっていうのもあるのだろうが、SNSでの反応やYouTubeのコメント欄では、かなり厳しい結果を突き付けられる。ブランク期間に技術的な基礎を磨いていなかったのと、仁菜みたいな天性の才能を持ってはいなかった。

何者かになりたい、と願うまひるは、おそらく特別な何者ではない。平凡な生き方を拒否したいと潜在的に願うまひるが特別になれる武器(才能)は、現時点ではイラストだとは言い難い現状である。まひるより「上」はゴロゴロいるのだ。

その点では、すでに破天荒な生き方に片足を突っ込んで、かつ「特別な何者かになれる武器=歌声」を天賦の才として持っている仁菜とは正反対と言えよう。

 


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第5話で造ったMVのサムネ絵も、ぶっちゃけ上手くないというか、作中設定に合わせて意図的に下手に描いている。花音(CV高橋李依)の歌詞と唄、めいの作曲編曲、そしてキウイの動画編集・制作スキルが高いだけに、イラストの稚拙さが目立っているのだ。

もっとも第5話で、その現実を受け入れたまひるは「上手い絵を描ける様になりたい」と一念発起するのであるが。よって今後は上達していくだろう。絵描きとしてのセンスと才能は持ち合わせている筈なので、デッサンとデジタル彩色の技術が上がれば、見違えるレベルのイラストを描ける様になると思う。

 

性格と言動にフックが利きまくっている仁菜に比べると、まひるは主人公像としては、やや凡庸な部類だ。「ヨル(夜)に対しての真昼」という名前は上手いと思う。最終的にはメンバー全員、日の当たる場所(昼)へと歩き出すと予想するが。

まひるが「視聴者共感型」の主人公で、仁菜は「視聴者俯瞰型」の主人公だから、その役割の差も大きい。そして仁菜に共感できる人は凄いと思う。ロックな人生を目指そう。

フルCGなのがガルクラで、手描きで完パケなのがヨルクラ

ヨルクラの作画は素晴らしい。完パケ済みなので作画崩壊しないのも確定だし。

だが手描きではライヴシーンに限界があるので、ガルクラの3DCG路線は個人的には肯定である。両方とも金は掛かっていると感じた。っていうか、CGに関してはノウハウを蓄積する為にもチャレンジし続ける必要がある分野だ。

仁菜の物語なのがガルクラで、群像劇なのがヨルクラ

ガルクラは仁菜を柱(主人公)と決めてのガールズバンド物語である。

主人公と他メイン4名、とハッキリと区切られている。バンドでの役割もヴォーカル担当だ。『ぼざろ』の主人公はギター担当で、ヴォーカルは喜多郁代。作中バンド『結束バンド』のメンバーとは違い、リアル『結束バンド』のメンバーは喜多役の長谷川育美がヴォーカルで他の面子は全員が男性プロミュージシャンである。声優は演奏しない。

前途したが、ガルクラは作中『トゲトゲ』=リアル『トゲトゲ』だ。

 

ヨルクラはキャラを担当している声優がリアル『JELEE』として、アニメ放映後も活動継続する事はないだろう。というか、高橋李依しか実際にはやっていないし。

 

ガルクラって、因縁のグループ(ライバル)は『ダイダス』こと『ダイヤモンドダスト』で、『トゲトゲ』ギター&サブヴォーカル(コーラス)担当の桃香が元ギター&ヴォーカルだった。その桃香が旧『ダイダス』を脱退した理由は、元仲間と桃香、双方の正しさがあり遺恨はなかったと第5話で明かされる。彼女が曲の権利を元仲間(ダイダス3名)に譲ったのも、そういう事情(置き土産)だ。

それと入れ替わりで、桃香が歌っていた頃の旧『ダイダス』のファンだった仁菜と、メジャーデビューと引き換えに売れる為のアイドル路線に舵切った新生『ダイダス』の新ヴォーカルに、過去の因縁があったと第5話で示される。

 

つまり主人公・仁菜にとって旧『ダイダス』と新『ダイダス』の両方に、それぞれ違った関わり方があり、それが仁菜という人格の一部――物語となっているのだ。

 

しかしヨルクラは違う。

主人公・まひるは、仁菜の様に物語の軸にはいない。

人物の輪の中心にいるというだけ。

今のところ物語の中心にいるのは花音だ。彼女がスキャンダルを起こしてアイドルを辞め、脱退する事になった『サンフラワードールズ』に対して、まひるは直に関わっていないのだ。ここから関わろうにも、絵描きだし。

作曲担当で『JELEE』に加わるめいも、アイドルであった花音繋がりである。

 

そもそも『ダイダス』とは違い、『サンフラワードールズ』が『JELEE』のライバルとして立ちはだかる展開が見えない。人間関係での交わりはある筈だが。

キウイはまひる繋がりでの加入だったが、キウイの不登校問題に関しても、これから先にまひるがどうこうできるのだろうか?

要するに、個々の事情がバラバラなのである。

 

ガルクラはストーリーラインが明白というか、全てが1本に収束する構成だ。

 

ヨルクラは個々の(抱えている)問題がそれぞれ部分的に噛み合っているが、テーマがバラバラになってしまっている。それが故の群像劇だ。同じ場所を目指すにせよ、最後は個々の道を歩み出すにせよ、結局は4人それぞれの物語として終わる気がする。

助けたり、手を差し伸べられても、ガルクラみたいな運命共同体にはなれない。青春群像劇――つまり青春時代の1ページで、真っ当な人生を蹴っ飛ばす、ロックな生き様を描く作品ではないから。

ノンケなのがガルクラで、レズなのがヨルクラ

第6話の予告を見るに、仁菜は「バンドとしての目標」を早くも探し始めている。

『ぼざろ』の『シックハック』みたいに、インディーズバンドとして生計を立てる道もあるだろうが、OPを見る限りデカい箱で演奏する未来は確定していると思われるので、やっぱりメジャーデビューを目指すだろう。

 

ってか、リアル『トゲトゲ』自体、すでにメジャーデビューしているし。

 

コンセプトを考えても、アニメ版『トゲトゲ』がリアル『トゲトゲ』のイメージダウンになる様な真似、展開には絶対にならないと断言できる。

 

それに対して、ヨルクラは第5話で唐突な百合(レズ)をぶっこんできた。

 

辛辣に評すれば「他にネタがなかったのかな」と思う。

レズとホモはSNSでバズり易いネタだ。いわゆる百合豚と腐女子をターゲットにした戦略である。実際、予想外のキスで百合豚は歓喜していた。話題にもなった。

 

しかし、個人的に首を傾げたのが、花音は「ヨルの絵」が好きだった筈なのに、この百合要素によって「(好きな)ヨルが描いた絵だから好き」に、解釈がズレてしまいかねないという点である。イラストレーターとしては、絵師個人は嫌いだが作品は好き、の方が誇らしい筈だ。作り手への贔屓ってクリエーター的にそれってどうなの? と思う。

 

ヨルクラの第6話は箸休め回っぽいが、元々とっ散らかっている印象だったのに、さらにカオスになってしまった感が強いと、個人的に感じた。全体のテーマが分からない。

まさか「百合(レズ)感情>アーティストとしての矜持」にまではならないと思うが、これ(ヨルクラ)は「何の物語」だろうという一抹の不安が湧きあがるのだ。ハッキリ言うとオチが不明の『終末トレイン~』よりも、作品コンセプトがブレている。

 

身バレだったり、グループ内のイザコザだったり、過去との因縁だったりと、トラブルや話の起伏を付け足す事自体は容易なのだが、群像劇としてバラバラに過ぎる。

 

ガルクラは最後のライヴシーンにカタルシスをもっていく為の構成だ。

それ以上でもそれ以下でもないと言える。

 

でもヨルクラは、特殊EDであるMVでカタルシスを訴える作品とは思えない。

MVは単なる引きだ。第5話に至っては、百合要素の方がMVよりも印象的である。もっと言ってしまえば、まひるの成長の印象までもが薄まったと感じた。

物語としてゴールと筋が明白ならば、百合要素だろうが恋愛関係だろうが、そういった人間ドラマはストーリーのスパイスとして機能する。または全6話で次回エピローグならば、別にこれでも良いと思うのだが。

 

ガルクラが第5話は神回と話題になったのに対し、ヨルクラは百合豚を釣った(SNSでバスった)はいいが、先が予想できないのではなく、先がどうとでもなる展開に落ちてしまったなぁ、と個人的には残念なエピソードだった。

 

現時点では「監督と脚本家」の力量の差がモロに可視化されている印象だ。

さて、第6話以降で、この個人的な評価をヨルクラはひっくり返せるのだろうか。

6話で色々と「わかれた」かな?

ガルクラ6話の雑感

割とオーソドックスな展開にて5人が揃う。

桃香以外の4人が意気投合し、どうやって桃香を納得させようかという流れ。

前だけを向く4人対して、自身の音楽への向き合い方と元仲間に対しての引け目・不義理、かつて諦めた「メジャーを目指す事」が正しいのか否か、色々と迷っている桃香の葛藤が描写されていた。新加入の2名に対しても、この時点では心を許していない。

 

裏主人公といえる桃香は、ダイダス視点だと自分が悪役だと理解しているだろう。

 

他の4人は明白に「メジャーデビューして武道館を目指す」と目標を定めた。

ルパは智に、現状維持でリスクを取れないのならば「武道館を目指すは滑稽だ」とハッキリと告げたし。それは桃香の葛藤にも通じる事だ。

仁菜に迷いはない。受験勉強は消し飛んでいるが。新生ダイダスに対して「自分の方(元ダイダス)が正しい」という、負の感情が原動力ではあるけれど。

物語の方向性として、プロでの武道館、を明示だ。

本当に見事な構成で、今回はライヴシーンではなく通常EDであったが、ルパと智の部屋で桃香を除く4人がフェス出場について相談とミスリードしつつ、最後の最後に夕日をバックにした桃香がベランダにいる、というエモいシーンは最高だった。

ヨルクラ6話の雑感

みー子がメインの回。

つまりゲスト的な話であるが、今後、このエピソードが本編にどう関わってくるのかは今は不明。位置づけ的にはハイスピ6話と全く同じだが、滑りまくった「もんじゃアニメ」ハイスピとは違い、話単体では確かに面白かった。

 

SNSでもバズるでしょ、っていう話でもある。

 

申し訳ていどに、今後の布石になる情報は織り交ぜられてもいたが。

ぶっちゃけラノベアニメで、原作1巻を5話で終えたから尺調整で、箸休め回を入れて、次の7話から原作2巻目に突入――という印象だった。

う~~ん、目先&目先&目先だなぁ。このままだと放映中はSNSで話題になっても、放映後にすぐに熱が冷めて、振り返って冷静に評価すると凡作~佳作の「その場の受け狙い」な地力不足というオリジナルアニメになりそう。

7話で作品の方向性の差異が明白に

オリジナルアニメで1話~7話まで失速しないまま継続できている作品が、なんと2つもあり、かつ評価的にデッドヒートを繰り広げるというのは、本当に稀な珍事だ。

前クールだと覇権の『まほあこ』が全作品の中で唯一失速せずに最終話まで突っ走ったが、原作付きでオリジナルアニメではない。オリジナルで失速なしは本当に難しいのである。

ガルクラ7話の雑感

7話8話での前後編という構成だ。

 

仁菜の姉ちゃん、いい人だったなぁ。そして父親はアレな奴だとも判明した。姉は妹を心配したが、仁菜の気持ちはすでに実質的に固まっていて、その決意を察してしまった姉は、このままだと父親より妹を味方できないとも伝える。仁菜はあの姉さえも、最後はロックして袂を分かつのだろうか。

 

智とルパの過去の一端も明かされた。

 

フェスに参戦する前に、桃香の知り合いであるミネ(CV:沢城みゆき)の誘いで、諏訪に遠征してライブする事に。まあ、前哨戦といった感じになるか。

知り合いからレンタルしたハイエースで、一行はそのライブハウスへ。金の節約で車中泊をしていた。その辺の会話ややり取りは、流石といった脚本だと思う。

 

しかし桃香は、フェスではなく今回の遠征を最後にグループを抜けると宣言。

 

例によって居酒屋で桃香は酔い潰れてしまうのだが、その時、ミネに仁菜が色々と会話する。ミネは将来の安定を棄てて「今、音楽に挑戦している」が、それで結果が出ないのならば「自分の音楽が通用しない」残酷な証左に他ならないと。

ミネは「自分の音楽の否定という現実」を突き付けられても、音楽が好きだし心が折れるまで挑戦し続ける(ただし今は)という旨を仁菜に話す。

 

桃香がグループから抜けると意思表示したのは、すばるが言っていた通りに「2人の桃香が存在しており」その2つが葛藤し悩んでいるのだろう。

ダイダスを脱退する時は「音楽性の違い」という言い訳があった。でも、この5人で「桃香の音楽」で勝負するという事は、ミネが仁菜に話した通り「言い訳のきかない結果」を突き付けられてしまう。桃香は1度は音楽を棄てて地元に帰ろうとしたし、当時は技術的に素人に毛が生えたレベルのすばると仁菜をバンドに誘ったのも、メジャーデビューを考えていないからこそだ。

だが、ルパと智の加入によって「プロと武道館を目指す」となってしまう。

 

仁菜が証明したい正しさ。

それは旧ダイダスの桃香の歌だ。

仁菜は湖に向かって走り、花火を背に「最後の」迷いを吹っ切った笑顔でジャンプした。

 

そして、桃香にとって「この5人での」最後の演奏。

 


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仁菜の身体を揺すりながら背中を一度、観客に向けてから正対し直し、右腕を振り下ろすパフォーマンスが良い

 

桃香がメンバーに視線を合わせない中、仁菜は情熱を歌として叩きつける。

それは鬼気迫る歌声であり、魂の具現でもあり、どこか禍々しくもあった。

爆ぜる歌と才能――客は熱狂し、歌が終わった直後に「ニナ」と複数の声援。

 

最後に仁菜は「予備校、辞める」と(おそらくは桃香への)爆弾宣言だ。

 

後編となる第8話は、フェスにて「桃香が決意を固める」回と予想。

土壇場で桃香がフェスでトゲトゲに合流すると思う。

桃香の背中を押すのは、フェスで再会した新生ダイダスの元仲間だろう。ただ、その事については、ダイダスが口止めして欲しいと桃香に希望する気がする。将来的に、純粋に音楽で勝負したいからと。まあ、ヒナの件は分からないけれど。

 

脚本と構成の技術がズバ抜けて高いのは勿論だが、とにかくエモさとパッションに訴えかけてくる作品のパワーが凄い。そして登場人物が劇中で「生きている人間」している。

加えて、仁菜という主人公がロックでカッ飛んでいる。ある意味でクズではあるが、理不尽に迎合しての「賢い生き方なんてクソ食らえ」って、大人しい目の外見と反する精神性が、棘と闇と光を放っているのだ。

ヨルクラ7話の雑感

円盤1巻のジャケ絵が公開された。

 

 

主人公のまひるではなく花音である。

これに対して、驚きはない。実質的な話の柱は花音だから。

全4巻なのでJELEEのメンバーが各巻のジャケットを飾るのだろう。ちなみに、ガルクラは全7巻だっけ。基本的に円盤の巻数は――

 

●全1巻BOX⇒売る方も期待していない

●全2巻(上下巻)BOX⇒ファンは買ってくれそう

●全3~4巻⇒売上出す自信あり、儲けたい

●全6~7巻⇒クール覇権を狙える自信あり

 

『ヨルクラ』『ガルクラ』共に円盤に関しては強気というか自信ありだ。なお、前期で覇権だった『まほあこ』は全3巻である。

 

で、この7話だがまひる達は高校3年になっていた。

出席日数が足りて進級しているのは2名だけだが。

 

それぞれの(高校卒業後の)進路――

めいは音大に進み、将来はピアニスト。

まひるは美大か芸大に進み(受験を突破できるのかは分からない)、将来はプロのイラストレーターとして食っていく事を目指す。

キウイは仁菜と同じ高認ルート(仁菜はぶん投げたが)で、早稲田大学教育学部に進み、中学教師になるのが目標。不登校だからこそ、具体的に先を考えていた。

 

そんな中、花音だけが「宙ぶらりん」だ。

 

第5話で「歌い手として」満たされてしまった彼女は、ここから先、なにを目指すのか――というよりも、将来はどうやって飯を食っていくのかだ。前途した通りに、やっぱりJELEEはいずれは解散か、花音1人に戻るだろうし。

 

花音はプロシンガーとして飯を食っていく方向を目指すのだろうか。

 

キウイと小春の出会いが、そのキッカケになるかもしれない。

基本的に、この第7話にて「まひる、めい、キウイの未来と目標」は確定済みだ。覆面アーティスト活動での繋がりは続くとしても、大学生活および将来の職業はバラバラである。ストーリーとして残っている問題(テーマ)は、家族との関係も含めて「真の主人公である」花音だけ。

この先の展開でJELEEとしての活動に障害が起こり、それが閉ざされても、花音を除く3名の道(目指す未来)は既に第7話時点で決まってしまった。よって、もうJELEEという存在自体は、「話の核」とは言い難い設定になっている。

 

テクニカルな脚本と演出が光る回だった。

 

中型二輪免許とバイク描写は、小春を登場させる+花音とキウイの関係性、の為に必要なイベントである。ラストの砂浜シーンは、別にバイクは必須ではなかった。せっかくバイクの免許を取得させたので、それを上手く活用したなと感心したが。

 

全12話で、残り4話だ。

まひると花音がいつまでも互いに「大切な存在」であり続けるエンドなのは想像できるが、花音の物語はどういった結末を迎えるのだろうか。残りの尺を考えると、覆面アーティストグループとしての山場は、あと1回しかないと思う。

キウイと小春の繋がりから、花音はチャンスを得るが、有名プロデューサーである母親がそれにどう絡んでくるのか。色々と予想できるが、なにが「まひると花音の」物語として正解なのかは、自分にも分からない。

ガルクラ8話が超神回だと話題沸騰

『ガルクラ』『ヨルクラ』同時に書こうと思っていたが、反響が凄まじいので先に『ガルクラ』の方だけ執筆しよう。作り手側が「7話⇒8話と神回だから期待して観て(意訳」とハードル上げまくっていたが、そのハードルを上回る内容だった。

一晩遅れて『ヨルクラ』の放映であるが、神回という程ではないが失速はせずに勢いは保っているかな、という印象。次回予告の1周年ライブって時点で、身バレ展開は普通にというか、ほぼ誰にだって読めていただろう。

ガルクラ8話の雑感

イベントで振り返り上映があるので、最後にライブをやると予想していたが、なんと外れてしまった。これには驚いた。まさかの通常EDだったという。

予告映像からフェスの演奏で〆ると思っていたら、フェス本番はまだ先っぽい。第9話の予告を見ても、まだフェスじゃないっぽいし。

 

ストーリーライン自体に意外性や変化球は一切ない。

 

小細工・小手先ではなく直球勝負である。

桃香がダイダスと遭遇して、最終的には「覚悟を決める」という、本当にストレートな内容であったが、その内容が凄まじく神懸っていた。脚本家の筆力と映像の演出で、とにかく観る者の胸を打つ。圧倒的な地力と練り込みが成せる業だ。

 

遠征の帰りでも、すでに覚悟を固めた仁菜と、それに否定的な桃香は激しく激突。

ルパ&智の距離感、そしてすばるのフォローと、そのやり取りが良かった。

 

少しだけ時は流れ――

仁菜はレターパックで父親に通帳を返す(大学は行かない、もう仕送りは要らない)という非常識っぷりを発揮し、ルパと智の吉野家でバイトを始めた。サービス業、客商売に向いていないと、すぐに分かる仁菜らしいダメっぷり。

 

修羅の国と一部から評判な川﨑国の下劣な客から人種差別を受けたルパが、「だから私にもロックは必要」と仁菜に小さく言ったのが印象深かった。

 

一向に解決しない仁菜と桃香の対立。

智は「もう終わりかも」とルパに言ったが、ルパは「始まりです」と返す。

 

で、桃香なのだが、すばるとの会話で「逃げ道」を塞がれていく。

第7話のミネと仁菜の会話――桃香が「自分の音楽で勝負して」その結果「否定される事」から逃げているのは、本当にそのままであった。

 

・ルパと智は最初からプロ志望で、そのつもりで自分達に加わった

・仁菜が覚悟を決めたから、自分(すばる)も付き合うつもり

・つまり桃香以外の4人の意思はプロを目指すで決まっている

・トゲトゲはフェスの選考を通過した

・ルパに事務所からの声掛けあり(形式上は桃香たちが引き抜かれている?)

・とあるボーカルの拡散から、トゲトゲのフォロワーが3万近くに増加

・仁菜の歌声に「とあるボーカルが反応」そして拡散後の評価も高い

 

要するに、インディーズレーベルでのデビューならば現時点でも十分に射程圏内だと、すばるは桃香に告げる。早々に最も効果的な主張であろう「プロなんて無理・無謀」という桃香の「逃げ道」が消えた。

 

だから桃香は仁菜を連れて、ダイダスのライブを裏方スペースから見せる。

 

メジャーデビューするという事は、結果が出なければ事務所の意向に従うしかなく、望んでいた「自分たちの音楽」ができなくなるリスクもあると。

実際に、桃香は音楽性はともかく事務所からドル売りを指示されて、それに耐えられなくなりグループから抜けた。アバンにて「逃げない為に逃げ道をなくそう」と仲間と共に高校中退したのにだ。逃げ道なくした筈なのに、ぶっちゃけ桃香は逃げてしまった。

でもって、現ダイダスは成功を収めている。

桃香脱退の時は、以前からのファンに叩かれまくっていたが、それを乗り越えて更なる成功を手にしたのだ。だから桃香は言っていた。あいつ等は正しい、と。

 

現実から逃げて、独りで歌ってもダメで、諦めて北海道に帰ろう。

仁菜に「後悔するぞ」と言ったのは、過去の自分に向けての敗北宣言だ。自分は逃げて後悔してしまったから、仁菜にはそんな思いを味わって欲しくないと。

まあ、それすら自分を騙す詭弁だったのだが。

 

仁菜の歌に惹かれたのは、かつての自分の様で、かつての自分を重ねたから。

いわば逃げた自分を慰める為の代償行為でもあった。だからプロから目を背ける。

思い出だけは綺麗なままで残したい。そして仁菜もそうあって欲しいと。

そう吐露した桃香に仁菜は「勝手に思い出の中に私を閉じ込めるな」と想いをぶつける。

 

もう仁菜は自分の意思で歩き出しているのだ。

 

そして桃香の歌に救われた過去。

その桃香に誘われたバンドと音楽の世界。

自分が歌う、桃香の歌。

仁菜は逃げない。前だけを向く。

 

加えて、ダイダスがその場に現れ、桃香は仁菜を置いて逃げ出そうとした。第5話で「ごめん」と呟いた通り、負い目があった。同じく仲間たちも桃香に対して、負い目があった。

これまでの虚飾が剥がれ、この第8話の桃香は徹底して逃げる。

その逃走も、回り込んだ仁菜が身体を張って防ぐ。危うく人身事故だったが。

 

ダイヤモンドダスト—―桃香が始めた物語であった筈だが、桃香は逃げて、その物語は残った3人が引き継ぎ、桃香ではなく彼女たちの物語になっていた。その虚無感。

魂を込めて仁菜が訴えてくる。自分の物語は桃香が始めたものだから、桃香には逃げないで欲しいと。自分の物語(トゲトゲ)には桃香が必要だと。

 

桃香が仲間に残した歌――『空の箱』が『ETERNAL FLAME ~空の箱~』と変わっていたのは、絆は永遠だという仲間からのエール。

新しいバンドを作って音楽を続けているんだよね、という仲間からの確認は、桃香に音楽を辞めて欲しくないという願いである。今でも仲間だと思っているから。

 

その上で、ダイダスの元仲間3人は云う。

ドル売り受け入れた過去に後悔はしていないし、今の自分達に矜持があると。

 

それでついに桃香は「仲間との過去」を吹っ切った。

小指を立てて「あんなクソみたいな演奏」と、「フェスでファンを奪ってやる」と。

 

ついでに仁菜はダイダスというか、ヒナに宣戦布告だ。

正しいのはお前達じゃなくて、私達で、だから勝つ。

 

帰りの道中で、軽トラを運転する桃香は仁菜に訊く。

どうしてここまでするのかと。

仁菜はシンプルに「桃香が好きだから」と答えた。

 

――なんだそりゃ――

 

察した仁菜がラジオのボリュームをマックスにすると、桃香は号泣。

仁菜は聞こえないふりで、桃香から視線を逸らす。頬には一筋の涙。

サブタイトル「もしも君が泣くならば」――僕も泣く

 

解釈は色々あるだろうが、自分は「最後は打算抜きで必要としてくれて、そして離さないでくれたから」だと思った。だって絆は永遠だし、蟠りはないし、恨みもないし、これは互いに納得しての結果だけれど、ダイダスの3人は結局は離れてしまったし、桃香を追いかけてくれなかったから。

 

ビビッて逃げた桃香を追いかけてきて、そして「お前が始めた物語だし、お前の歌に私は救われた」と、だから「一緒に覚悟を決めてくれ」――なぜならば「私達は昔も今も正しいから」と迫ってきた仁菜の動機が、打算や不純な感情ではなく「ただ好きだから」である。

ロックだよ。

好きだから一緒に退路を断って「桃香の歌」と「自分の歌声」で勝負しようぜって。

一度は諦めた武道館へ、自分と一緒に行こう。

もちろん恋愛的な好きではなく、もっとスケールの大きいロックな愛情だと思う。

 

とにかく凄い回だった。

神回を超えた、まさしく超神回である。

なんていうかケチの付け様がないし、ここが悪い、ここをこうした方がもっと良いのではみたいな、そんな指摘も思い浮かばない。人物の造形、描写、物語の構成、脚本、ストーリーと金と時間をかけて練りに練っているのは理解できる。

この8話単体のみならず、1~8話までの流れが完璧だ。

無駄がないし、バランスが絶妙である。凄いなぁって唸る事しかできない。

ヨルクラ8話の雑感

結成1周年ライブを顔を隠して行う。発案はもちろん花音。

しかし「みー子」回(第6話)にて「JELEEのコピーバンド」を騙って代打ライブやってしまった為に、花音の過去がすっぱ抜かれて身バレ、ネットで炎上。

で、無観客ライブを配信で成功を収めて、トレンドを独占する。

『サンフラワードールズ』のPである花音の母親が、まひるの引き抜きを画策だ。

 

問題発生⇒すぐに解決、はノンストレスで悪くはない。

余韻や深みは全くないが。ストレスないって、逆に言えばそういう事だから。

 

だが、6話のコピーバンド云々は身バレのネタ(原因)としては安直に過ぎたし、そもそもコンセプトとしては「役割を分担した匿名アーティストグループ」だった筈。

おいおい、結局はバンド的な事やる方向に行くんかいっていう。

 

ま、ぶっちゃけ物語が雑である。

 

コピーバンドを騙って代打ライブ=ちょっと強引じゃね?

1周年記念で覆面ライブをやろう=必要性が皆無じゃね?

 

そもそも身バレしたって、昔と違い事務所に所属しているプロではなく趣味で好き勝手にやっているだけ――で押し通してしまえばいいし。アンチは無視、嫌なら見るなと。というか、現時点でそんなレベルの収益を得ていたとは。

 

なによりもライブシーンがイマイチだった。

まあ、歌手とキーボードはともかく、他の2名はモデレーターと(絵を描く)リアルタイムパフォーマーと、裏方でいい人がわざわざ壇上にいるのだから。やっぱりライブシーンだとバンドじゃないと映えない。

 

尺が詰まっているのではなく、展開そのものを無理に詰めている感じだ。

引き抜きに関しても、まひるにはチャンスであろう。逆に今と仲間優先でチャンスを見送ったとしても、どの道、美大に進学して地力とコネを蓄える予定・方向性だから、これって単なる仕事のオファーで障害とは言えないのだ。予想外に早く1回目の選択肢が訪れたね、というだけ。

背水の陣、なんて状況ではないのである。

そうなんだよね。まるひが引き抜きに応じるか否か、は別にまひるのイラストレーターとしての人生(将来)に重大な影響を及ぼすわけではない。第7話で「花音以外の」3名は将来を決めてしまっているから。

 

ノンストレスで問題が解決して、その場その場のカタルシスはある。

 

凡アニメやクソアニメと比較すると、それで十分といえば十分だ。

 

だが、しかし。

見せたい展開、やりたい展開を強引に繋げた「やや素人臭さ」が、なんていうか、隠しきれていないというか、ほのかに感じてしまう。配置されているキャラが忠実にその役割を果たしている反面、そのキャラ配置から先の展開まで固定化されている。

ここから先、小春とキウイの繋がりがこの問題に影響を及ぼすのだろうな、と予想できてしまう。尺的にまだ4話残っているから分離してもいいけれど。

 

テクニカルには違いないし、先も気になるが、作画100点を除けば他の全ての要素が80点でまとまっているという総評は変わらない。このままでも十分に良作だけれど、この作品ならではのパンチに掛けている。

オマケ:ブレイバーンは円盤の売上的に2期がきそう?

追記なのだが、第1巻BOXが初動で4100枚を超えてきた。

それ以降、積んで4900枚超え。

スポンサーであるサイゲ(の上)の判断と、制作しているサイピクのスケジュール次第であるのだが、約5000枚は普通に2期にトライして良い結果だ。

2期があるとすれば、出世した(?年後)のイサミとスミスの物語か。

あるいは『グリッドマン』⇒『ダイナゼノン』形式で、(クーヌスの能力により複数の世界線が存在しているし)別の平行世界での新ブレイバーンか。

 

 

でも、この『ガルクラ』と『ヨルクラ』の記事は(放映中という事もあり)読まれていても、ブレイバーンの記事はリンク貼っても読まれていないんだよね。つまり世間的には『ガルクラ』『ヨルクラ』程の関心はないって証左であり、そこはちょっと寂しい結果だ。

 

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