【悲報】『ハイスクール!奇面組』をリメイクする程、アニメの原作が枯渇していた

さあ、今日も戯れ言《
この記事は2025年11月01日が初アップだ

【引用元――ハイスクール!奇面組(原作:新沢基栄、フジテレビ/日本アドシステムズ)より抜粋】
旧アニメは昭和60年で全86話
新沢基栄の伝説的ギャグ漫画『ハイスクール!奇面組』が、なんと39年ぶりに再アニメ化決定。2026年1月からフジテレビのノイタミナ枠で毎週金曜23時30分に放送される。原作は1980年に『3年奇面組』として週刊少年ジャンプで連載開始し、82年に高校編としてタイトル変更された。累計発行部数1000万部を超える大ヒット作で、85年から87年にかけてアニメ化され、一大ブームを巻き起こした。
リメイクに当たりキャストは一新され、一堂零役に関智一、冷越豪役に武内駿輔、出瀬潔役に松岡禎丞、大間仁役に小林千晃、物星大役に戸谷菊之介、ヒロインの河川唯役に白石晴香、宇留千絵役に長谷川育美という豪華布陣だ。スタッフも監督に初のアニメ監督となる関和亮、シリーズ構成に村越繁、キャラクターデザインに阿部由佳、アニメーション制作はAnimation Studio Sevenが担当する。
公開されたイメージMVでは唯(CV:白石晴香)と千絵(CV:長谷川育美)が旧アニメ主題歌『うしろゆびさされ組』をカバーし、Night Tempoがプロデュースしている。
成功例の『おそ松さん』のように腐女子層を取り込めるか? それとも失敗に終わるか? ネットの反応は賛否両論で、5chやまとめサイトでは「近年のリメイクブームは業界の守りに入りすぎ」「高齢者向けアニメ量産で若者が離れる」との辛辣な意見が飛び交っている。昭和ギャグの象徴ともいえる奇面組の個性的キャラ(まゆなしの零、まなこの豪、むき歯の潔、えびすの仁、おちょぼ口の大)が、令和の感性にどうマッチするかが鍵だ。
39年ぶりのリメイク発表でネットがざわつく
動画版を観てから、以下の文章を読んで下さい

ネットでは「時代遅れ」「誰が見るの?」と悲観的な声が多数
最近のアニメ業界では『うる星やつら』『らんま1/2』『魔法騎士レイアース』『キン肉マン』など往年の名作リメイクが続出している。製作に至る事情は様々だろう。
リメイク発表直後から、5chのアニメ板やニュース速報プラス板でスレッドが乱立。主な反応は「ハイスクール!奇面組>39年ぶりアニメ化 キャストに関智一、武内駿輔、松岡禎丞、小林千晃、戸谷菊之介、白石晴香、長谷川育美」といったスレで、数百レスがついている。
ポジティブな声は「懐かしい!当時見てた世代だけど楽しみ」「キャスト豪華すぎるわ、関智一の零とか想像つく」「Night TempoのMVいい感じ、現代アレンジが上手い」とのもの。一方、ネガティブな声は圧倒的で「令和に奇面組?ギャグが古すぎてウケないだろ」「誰が見るんだよ、50代のおっさんおばさん向けか」「リメイク失敗のうる星やつら、らんまみたいになる予感」「原作のブラックジョークが今のご時世で放送できるのか?」と疑問視だ。
X(旧Twitter)でも「#ハイスクール奇面組」でファンアートが投稿され、喜びのポストが散見されるが、しかし全体的に見ると懐疑派が多い。たとえば「奇面組リメイクは頭どうかしてるわ」「レイアースやヌーベーやるろ剣みたいにオッサン向け」との声。
確かに原作は80年代のノリ満載で、変態的な身のこなしやスケベキャラ、ブサイクをネタにしたギャグが特徴。現代のコンプライアンスに引っかかる可能性が高いと指摘されている。成功例として『おそ松さん』が挙げられ、「おそ松さんみたいにキャラデザをイケメン寄りにして腐女子狙いか?」との憶測も飛ぶが、奇面組の美形とは対極なデフォルメ顔がそれに適さないとの意見が優勢だ。
アニメ業界の原作枯渇は本当なのか?
奇面組のリメイク発表をきっかけに「パチマネーか?」「高齢社会でリメイクばかり」と(一部からの)業界批判が再び燃え上がった。
近年、リメイクが急増している背景として、ピンズバNEWSの記事「“懐かしアニメ”のリメイク続くウラに高齢化? 『ハイスクール!奇面組』で議論勃発も専門家が指摘する”真の理由”」では、制作側の偉い人たちの高齢化を指摘。海外販売や安定した収益を狙い、過去のヒット作に頼る傾向が強いという。これは推察や考察というよりも、収益やビジネスとしての極めて現実的な近年の業界状況を言い得ている。
リアルサウンドの「『ハイスクール!奇面組』再アニメ化は令和にどう映るのか? SNSで「当時だから許された」の声も」では、SNSの反応をまとめ、「ギャグ漫画をリメイクするってホームラン級のバカの発想」とのコメントを紹介。原作不足で新作が生まれにくい中、ジャンプ黄金期の作品が狙われやすい。
ファミ通.comの記事でも「ハイテンション青春ギャグが令和に参上」とポジティブに報じるが、コメント欄は「原作枯渇の象徴」と辛辣。
旧作リメイクの波を押し退けるだけの数の「新規の原作」が登場し続ければ、こういった現象(昭和リメイクの多さ)は目立たない筈だ。
だが、人気作の続編の多さや近年のリメイクブームを思えば、それは現実的な願望や希望とは言えないかもしれない。それに加えて、1クール60~70作のアニメを放映し、1クール全12話で原作を高速で消費し続ける業界スタイルの問題点という側面もあるだろう。
おそ松さん成功の再現は可能か?
今回の話題にて、対比として挙げられているリメイク作『おそ松さん』の成功を再現できるのか否か、もう少しだけ踏み込んで考えてみる。
『おそ松さん』は、赤塚不二夫の漫画『おそ松くん』を原作したリメイク作だ。元の『おそ松くん』自体も、1966年に全52話でアニメ1期、1988年に全86話でアニメ2期が放映されている。リメイク前の知名度もかなり高いコンテンツであった。
2015年にリメイクされ、腐女子層を巻き込み大ブレイク。奇面組も似たギャグコメディだが、キャラがブサイク基調でイケメン化しにくい点がネックだ。というか、イケメン化したら作品コンセプトが根本から死んでしまう。美形組ではないので。
アニゲー速報の「【悲報】かつて11万枚売れた覇権アニメ『おそ松さん』」記事周辺では、「奇面組はおそ松さんみたいに女向けになる?」とのコメント。わんこーる速報のスレでも「おそ松さんみたいに狙ってるけど、奇面組のノリは古い」との声。
リアルサウンドの「『ハイスクール!奇面組』再アニメ化の高いハードル “往年の名作”リブートの波を紐解く」では、リブート成功の鍵として現代アレンジを挙げ、奇面組のブラックユーモアが令和に合うかを疑問視している。Xポスト「奇面組再びのアニメ化おめでとうございます」のように喜ぶファンもいるが、少数派。ファン層が50代中心のため、若年層取り込みが課題だ。
結論を述べると、成功するにしても『おそ松さん』路線とは別の切り口が必要になると考えられる。そして成功するのは非常に厳しいと言わざるを得ない。
放映前の個人的まとめ
正直、奇面組のリメイクはワクワク半分、不安半分という感じである。80年代のドタバタギャグが令和の視聴者に刺さるかは微妙で、原作枯渇の象徴として悲報扱いされるのも分かることは分かるのだ。
キャストは豪華で、関智一の零とか面白そうだけど、コンプラ的にカットされるシーン多そう。そうなったら『奇面組』の持ち味と武器が大きく削がれそう。JCエロがナーフされて話題性皆無になったリメイク版『ぬ~べ~』みたいに。
一抹の希望とはいえど『おそ松さん』みたいに大化けする可能性もあるけれど、(案の定)失敗したら業界の守り体質がさらに露呈するかも。50代ファンは懐かしくて最初こそ見るが、昭和のノリに馴染みが薄い若者には「何これ?」ってなると思う。
まあ、アニメ化自体が奇跡だから素直に楽しみたい。

