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【オニヒメ/サイポリス】戯れ言――ツマヌダ格闘街について【古武術メイド、ドラエさん】

【オニヒメ/サイポリス】戯れ言――ツマヌダ格闘街について【古武術メイド、ドラエさん】

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さあ、戯れ言 記事 ゴト を始めようか――

 

前口上(省略可)

すっかり更新ペースが落ちてきた今日この頃。

別に秋めいてきたからではない。

手抜きの記事や似たような記事を量産してもSEO的にマイナスになるという事もあり、割と慎重になってきている。

再就職も考えはじめた。PVの伸びが早ければ、もうちょっとブログに腰を据えたいところだが、ブログがこの状態だと、逆にブログから目を背けたくて、これならば予定を前倒ししてでも働いた方がいいなぁ、と。更新ペースは更に落ちるだろうが、ブログ運営は元々からして超・長期戦である。ブログ更新が気分転換くらいな方が、楽しく向き合えそうだ。

 

表紙を振り返ってみる

本題に入ろうか。

この作品――ツマヌダ格闘街(ファイトタウン)は全20巻で完結している。

連載期間は約10年。作者は上山道朗先生だ。

この作品は棄てずに今後も蔵書していくつもりである。20巻程度ならば、そう場所的にも負担でもないし、ぶっちゃけマイナー作品なので買い直すのが大変そうだ。マイナーはマイナーであっても、連載が10年続いただけあり、スマッシュヒットといえる程度には売れた作品だと思う。メディアミックス等は皆無だが。

格闘系やバトル系の作品が好きな人ならば、聞いた事はあるだろう。

逆にいえば、そうでない人達には全く知られていない――故のマイナー作品だ。

 

 

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第1巻だけは初版がボロボロになったので買い直した。シュリンクかかったまま。第1巻だけは何度も読み返してしまった故だ。

こうして見直しても、初期の頃から塗りはレベルが高い。

初期という事で、ドラエさんの顔が安定していない感じを受ける。1巻~4巻で表紙の顔が変わっている。

 

 

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塗りは本当に上手い。

7巻辺りでドラエさんの顔も固まっている。ただ、今風の絵柄とはいえないか。

個人的には、これで問題ないけど。

 

 

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中盤の表紙。

11巻辺りで女の子の顔が少し退化している気が……

ラミィは初期の頃の方が、明らかにデザインが良かった。

モノクロだと気にならないけど。

 

 

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14巻と15巻の表紙、よくこれでOKが出たなぁ。売り上げが安定しているからか。

13巻から15巻までの異彩振りが目立つ。

第16巻の表紙と第1巻の表紙を比べると、やはり格段に向上している。やはりプロだなぁ、と。逆にいえば『H2』後期から完全固定して維持している某あだち御大は、どれだけ凄いのかと。

 

 

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最終の第20巻まで。

ドラエさんが生き生きとしている。個人的には19巻が1番好き。

掲載誌の移籍(少年画報社での社内移籍)はあったものの、単行本は割とイーブンペースで刊行されていたので、ストレスなく買い続けられた。

 

ツマヌダ格闘街とは

イラストレーター志望の少年(高校卒業後の話で、作中の時間経過に従い青年になっている)――ミツルが、ドラえもんをパロったメイド、ドラエさんと出逢うところから物語りは始まる。

ドラエさんはロシア人。二十歳前後(ミツルより少し年上)の美女で、グラマラスかつパンチラが眩しいお人であり、ミツルはあっさりと彼女を懐に入れてしまう。懐柔されて流されまくりだ。何時の時代だって美人は得である。

 

場所は現実における津田沼をモデルにしたツマヌダだ。

このツマヌダは地域振興としてルール化されたストリートファイトを売りにしている。

 

そこでミツルはドラエさんに導かれ、ストリートファイトを通じて武道の世界に入り込んでいく――というのが基本路線。

人の良いというか、やや断るのが苦手なミツルは、ドラエさんに半ば勝手にストリートファイター(アマチュア登録)にされてしまう。しかもマッチメークまで。

 

ミツルの師匠で、押しかけメイドでもあるドラエさん。

実は裏設定がてんこ盛り(どう考えても何割かは後付け)で、日本では行方不明だったが実はロシアで亡くなっていたミツルの曾祖父を、孤児だったドラエさんは育ての親(義理の祖父扱い)としていた。その義祖父から受け継いだ古武術・明道流(祖父の名前が明道)を、ミツルに継承させるのを目的に、わざわざ日本のツマヌダにやってきたのだ。しかもドラエさんの義祖父を生涯の恩人と仰ぐ大富豪(後見人であり第2の義祖父に近い)の庇護下から抜けて、メイド修業までしてだ。

 

序盤の引き込み具合は抜群で、蘊蓄も上手く機能していた。

ひ弱だったミツルが、ドラエさんの特訓、アドバイスで格上のストリートファイター達を巧みに攻略していく様は、初期の『はじめの一歩』を彷彿とさせる面白さである。

 

出逢った後、賃貸マンションにドラエさんと2人暮らし。

その後、すぐに馳せ参じた義妹のラミィも加わり3人暮らしになった頃までは、本当に面白かった。ある種のテンプレに沿ってはいたが、紛れもなく傑作だった。

 

しかし、だ。

更に所帯が増えて一軒家に越した辺りから、雲行きが怪しくなっていく。

かの名作『藍より青し』が、アパートから一軒家に引っ越して以降、急激にストーリーが劣化していったのを、僕は思い出してしまった。マメ知識だが、ヒロイン桜庭葵のCVは、セイバー(アルトリア)の代名詞として有名な川澄綾子氏だったりする。

 

それでも中盤の王子杯(プリンスカップ)は、まだマシだった。

そこから先――ドラエさんの双子の姉が登場するのだが、それを境に、ストーリーが限界に近づいていった。

ドラエさんが実は世界的企業のスーパーお嬢様(生き別れた家族が世界的企業の経営者一族だった)だったりとか、最後の対抗戦がその家族をメインにした実に身内チックなものだったりとか。仕上げとしてオールスター総登場だったのに、こじんまりとした内輪感が凄かった。僕的な盛り上がり、ゼロである。

 

これは舞台がストリートファイトである以上、設定的に仕方のない事であるのだが、どうしても対戦相手が小者になってしまう。なんていうのか、非合法格闘技とかプロ格闘技の選手とは違い、強敵感が今ひとつなのだ。

 

加えてネタ切れも顕著で、大団円なのか尻切れ蜻蛉なのか、評価に困る終わり方だった。明白に打ち切りではないのが救いか。

 

まあ、初期の頃の人間味あったミツルは最後には影も形もなくなり、まるで仙人のごとく達観した強者になってしまった時点で、作者も引き延ばすしかなかったのだろうが。

しかもドラエさんは作中最強かつ、2人の相思相愛が明らか。

ミツルのドラエさんへの想いは微塵も揺るがず、ドラエさんも一途。

こんな主人公とヒロインでは、話を膨らませる事自体、もう不可能だっただろう。

人間関係にせよ試合にせよ、なろう小説じゃないのに、なろう小説以上の安心感だった。ストレスレスが極まって、物語が平坦になっていったもんなぁ。ドラエさんの感動的な家族話で、どうにか物語の起伏を付けている感じだった。

 

ぶっちゃけ辛口だが、最後まで読者として付き合ったのだから、これくらいの批評は真っ当に赦される筈だ。

 

1番最初に敗北(というか、それが唯一の敗戦)したライバルが、最後まで最大のライバルでラスボスだった点は良かったと思う。

 

そして時が経ち――最高クラス『チャンピオンズリーグ』に昇格していたミツルが、最大のライバルとのタイトルマッチ(ライバルが先に王者になっていた)に臨む前、ドラエさんにプロポーズ(むろんドラエさんはOK)して物語りは終わった。

ミツルがイラストレーターとしてドラエさんを養っていける(別にドラエさん自身、後ろ盾には困っていない身の上だが)だけの収入があるのかどうかは、不明のままだった。まさか絵を辞めてプロのストリートファイターになっているとは思えないし。

振り返ってみると、ミツルに明道流を継承してもらうというより、ドラエさんがミツルを自分好みの旦那に仕立て上げたストーリーとも解釈できる。

 

次作『オニヒメ』は

結論からいえば、3巻打ち切りに終わった。

 

 

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作者の出世作『怪奇警察サイポリス』の続編とか、関連性云々以前の出来だった。

事前にサイポリス2と銘打っても、結果は同じだっただろう。

《剣豪ディスク》という設定を持て余していた感もそうだが、敵陣営まで《剣豪ディスク》に絡める必要はなかったというか、ツマヌダで懸念されていた『敵キャラの魅力』が皆無だったのが敗因だったかなぁ、と。

 

再現された剣豪VS剣豪をやりたければ、主人公よりも敵サイドを掘り下げないと。

 

ツマヌダはドラエさんの魅力で乗り切れた。

オニヒメは愛達の魅力だけでは、敵陣営の魅力のなさはカバーできなかった。

 

新作の『エイジ87』では、同じ失敗(打ち切り)を繰り返して欲しくない。

 

むろん、全巻購入する。

買わずに批評ってのが、1番卑怯だと思っているので。

 

願わくば、今度はツマヌダを超える連載(ヒット作品)に――

 

 

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