【ブラックバイト】「バイトのシフト代替要員」問題について【労働基準法39条】
さあ、今日も戯れ言《
このブログの記事を読み、なかなか考えさせられた。
リンクを貼って、引用しつつ自分の考えを述べていきたいと思う。
当日欠勤する際、シフトの代替要員をどうするか
代わりの人を見つけて、声掛けして、急遽(その人の予定を台無しにして)シフトに入ってもらう様に手配(お願い)する責任は、当然ながらマネジメント側にある。
だから休む人が「自分で声掛けして」代替要員を探す必要はない。
ただし、あくまで責任や職務という範囲内での話となる。
必要(義務・責任)はない=しなくても全く問題なし、とはならないのだ。
少しだけ想像してみて欲しい。
あなたがマネージャーに頼まれて「急遽、予定を潰して」シフトを埋める代替要員側になった際の心理状態を。
むろん断る事も権利として可能だが、まあ、それをやっちゃうと、その職場での今後の立ち位置はお察しになるだろう。そんでもって、あなたの予定を潰した人から一切の声掛けなしで、いきなりマネージャーにシフトを埋める様に要請されるのだ。
このパターンの内、あなたはどれ?
- シフトの欠員なんて知らん⇒やがて退職へ
- マネージャーの前に(礼節として)本人が頼めよ
- お互い様だから不満なく代替要員に
誰も彼もが「お互い様だから急遽、予定を潰してシフトを埋めます。仲間同士の助け合いですから」となってくれれば、そんなに軋轢は生まれないだろう。
人間だから予定が潰されてムカつくのも当然だし、「欠勤する本人に頼まれたのならば、貸しを作る意味でも仕方なしにやってやるか」も許容範囲内だと思う。
そんでもって――
他人の欠勤なんて知らん⇒あなたも欠勤
この最強コンボをかましたら、あなたの職場での評判は最悪になる。あなたが埋めなかったシフトの代替要員になってくれた人と、あなたの欠勤の代替要員になってくれた人、両方から「あなたはこの職場に要らない」人とハンコ(烙印)を押されてしまうのだから。度が過ぎれば「あの人を首にして下さい」とマネージャーに訴えられるコト必至だ。
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管理責任は会社側だが物理的な問題は別
毎度毎度、マネージャーをはじめとした社員が、物理的にシフトを補填可能ならばよいが、それは理想であり、現実問題としてそこまで人手は足りていない。
よってマネジメント側は通常のシフト要員でのやり繰りを強いられるのだ。
ここでマネジメント側の腕(能力)が問われる。
- バイトの本業を犠牲にさせるシフトしか組めない
- 全員の希望を十全は無理だが、それなりに組む
- 一部の者に負担を集中させた、無能が組むシフト
1番上は論外であるが、マネージャーに最低レベルすら能力がない場合、この悲劇が起こってしまう。ハッキリいって、このレベルならば新人アルバイターがシフトを組んでも、結果は大差ない様に思える。ここまでの無能だと、欠勤に対して罰金とか、バイトに経営者の視点や責任を求めるとか、そういう方向に迷走だろう。
次いで2番目だが、能力のあるマネージャーはここを目指して四苦八苦だ。
最後の3番目については、お世辞にも有能とはいえないマネージャーが行き着くケースだろう。自分も含めて便利な一部を無理使いして、なんとか帳尻合わせである。
欠勤してバックレた人のみが旨い汁を吸っている反面、そのフォローに生活が犠牲になっている者もいるのだ。その旨味を独占している一部を契約打ち切りにしない限り、職場(シフト)の不公平感はどんどん募っていく。
限界に達すると、シフトを支える貴重な戦力が逃げて、シフトの負担になっている側だけが、のうのうと居座るという悪夢がやってくる。誰だって嫌だろう。好き勝手にシフトに穴をあけて、その尻拭いを仲間に押し付ける同僚なんて。
人手不足でなければ、専用の代替要員を確保しておく事も可能だ。それがマネージャーだったり社員だったりするのが本来の姿でもあるが、現実は無理ときている。
じゃあ、バイトを多めに確保すればいいじゃん?
そう発想してしまったあなたは現実を知らない。
時間帯によっては慢性的に人手が足りていないし、それをやると「欠勤が出ない状態」でのシフト数(勤務時間)不足により、結果、多くが複数のバイトや複数の職場を掛け持つ羽目になる。
ぶっちゃけ、複数現場を掛け持てる人材のみでシフトを構成、および複数現場で人材をシェアできるのならば、バイトだけでシフト代替要員をやり繰りするのは難しくない――が、大半のアルバイターは「複数の現場を覚える」「複数の職場に通う」面倒を嫌がり、可能な限り近場で、一つのバイトだけで済ませたいと希望するのだ。
極論すると、アルバイトなんだから可能な限りの近場で、できるだけ融通が利くシフトで、いつでも急遽休める、そんなバイト先が理想だと皆が思っているだろう。むろん、どんなにバカであっても分かるが、そんなアルバイターだけでシフト制の職場が回るわけがない。
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シフトが回るのならば、欠勤でも有給でもいい
件のブログで勘違いしている点といえば、これに尽きる。
今の法律の運用状況だと、絶対にこうなってしまうんです。労働基準法のことを知らない人のほうがほとんどなんだから。
いや、法律の運用状況じゃなくて、人手不足が原因だから。
シフトを組む側からすれば、シフトの穴の種類=欠勤or有給など大差ない。
急遽休むのだって、代替要員の当てがある場合ならば目くじらを立てないだろう。カツカツのシフトで、代替要員の補充がキツイから難色を示すのだ。
当然だが、有給がとれる=急遽シフトに穴をあける権利がある、とは違う。
欠勤処理よりは手間が掛かるが、事後で有給申請するだけなので、別に「有給とるな」なんて主張はしないと思われる。特にちゃん事前に申請して、シフトに迷惑を掛けなければ、堂々と有給を満喫すればいいだろう。
人手不足だから騙して雇用しようとする
だったら、どうしてシフトの実態を知らせずに「融通の利いたシフトで、自由に働けます」なんて嘘をついて求人するの? ってな話になるが。
ハロワに溢れているデタラメな詐欺求人を見ても分かる通りに、この人手不足なご時世、正直に本当の事を求人や面接で教えてしまうと、真っ当な働き手が来てくれなくなるからだ。
とりあえず入って貰って、シフトや社風に馴染んでもらう=上手く騙して洗脳しよう、と目論んでいる。アルバイトに限らず、日本企業ってこのスタイルが多いから。
とはいえ、シフト制って事前に分かっていれば、選択肢は3つだ。
- 権利のみを主張して他人とシフトに迷惑かけまくる
- 人が好いあなたは、他人とシフトを支える側に
- 職場の仲間と助け合い、休む代わりにシフトも補充
まとめ
権利を主張して、好きにバイトを休みたい人は休めばいいと思う。
その人だけが幸せになればいいのでは?
だけど、そんな真似を平然と繰り返していたら、ケガ・急病・身内の不幸など「本当に」出勤したくても出来ない状況になった場合、少なくても僕は(シフトは埋めてやるが)欠片も同情しない。そして、そんな連中ばかりのバイト先なんて、とっとと逃げ出す。
お前らだけで無責任に好き勝手にやっていろ――と。