僕は【戯れ記事《ゴト》遣い】

「戯れ言遣い」ならぬ「戯れ記事遣い」を名乗るブロガーです。 雑記系ですが、読んで損したと憤慨されても困ります。 だってコレは「戯れ言」だから――

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【モンスター】戯れ言――井上尚弥が中谷潤人に判定勝ち、4団体統一王座V7【Sバンタム級】

【モンスター】井上尚弥が中谷潤人に判定勝ち、4団体統一王座V7【Sバンタム級】

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さあ、戯れ言 記事 ゴト を始めようか――

 

激闘の末、ビッグバンを退ける

“モンスター”井上尚弥が“ビッグバン”中谷潤人とのPFPランカー対決を制した。井上がPFP2位、中谷がPFP6位という無敗対決、かつ共に32戦全勝同士という軽量級の頂上決戦である。昨年12月27日のリヤドにて2人は前哨戦的に揃い踏みしたのだが、両者判定決着となり、試合直後は盛り下がってしまった感もあったが、試合が近づくにつれて期待感は膨れ上がっていく。そして迎えた運命の一戦は「やがて伝説と呼ばれる日」というキャッチコピーに相応しいハイレベルな12Rであった。勝者はもちろんの事、敗者の評価と商品価値も落ちなかった、ボクシングが勝った夜となる。

 

5月2日

会場:東京ドーム

4団体統一世界Sバンタム級タイトルマッチ

判定3-0(116-112×2、115-113)

 勝利 4団体統一王者

    井上尚弥(33=大橋)

    戦績:33勝(27KO)無敗

      VS

 敗北 WBC/WBA/WBO同級1位、IBF同級3位

    中谷潤人(28=MT)

    戦績:32勝(24KO)1敗

 ※)井上はWBC/WBOはV8、WBA/IBFはV7

 

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世界戦28連勝で連勝記録更新

前戦であるエルナンデスとの試合で苦戦してしまい、評価を落とした声も挙がっていた中谷であったが、Sバンタム昇級2試合目で見事なアジャストを見せる。ただし、まだ完璧には階級にフィットしていないのかもしれない。

試合内容というか、中谷の出来によっては「中谷は過大評価だった」という烙印を押されてしまい、井上のレジュメとしては大した意味合いがなくなってしまうところであったが、中谷のパフォーマンスから「間違いなく過去最強」の相手であるという評価と、井上の戦績において最も価値の高い勝利として燦然と輝くこととなる。

過去に戦ったフルトン、アフマダリエフといった「負ける可能性を懸念」されていた強敵とは違い、いざ試合をしてみると手も足も出なかった彼らよりも、中谷は確実に頭一つ分は抜けていた。井上にとって本当に強敵であった。

 

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初めて互角のスタッツを出した対戦相手

 

今までの対戦相手は、試合後にスタッツが発表されると明白に差が開いていた。誰一人として井上に接近したスタッツを記録した者はいなかったのだ。

つまり序盤で井上が対戦相手を学習し終わった頃には、的中率と回避率において勝負になっておらず、相手は勝利することを諦めてしまう。直近であるピカソのスタッツは後半は少しはマシだったくらいか。中谷の西田戦もそうなのだが、場面場面の印象で井上は苦戦したかもという評価をされても、実際のスタッツでは圧倒していたのだ。

しかし中谷は違った。

井上が全体的に若干は上回っているが、ほぼ遜色ないデータとなっている。しかもフレームとリーチ、なによりパンチ力で中谷が上だった。単なる印象ではなく、実際に計測された数字上でもハッキリと中谷は井上に近いレベルにいる、と示されている。

こんなスタッツを出した井上の対戦相手は33戦目で初であった。

ルディのプランを凌駕

長々と試合展開に関しては書かない。

立ち上がりの4ラウンド、中谷はポイントを切り捨てて「井上を動かす」「井上の動きとタイミングを学習する」という2点に全振りしていたと思う。なによりも序盤から手の内は晒さない。

Sバンタムでも長身の部類に入り、懐が深いサウスポーの中谷はワイドスタンスかつ後傾に構える。つまり頭の位置が低くなる代わりに、相手にとって遠くなる。従って井上はかなりハードに足を動かしての出入りを強いられるのだ。

仮に想定よりも井上が動かなった場合は、フレームを生かしたプレスを用いたのではなかろうか。見せる手札は最小限で井上の足とスタミナを消費させたい。

で、8ラウンドに陣営というかルディからのゴーサイン。

ノックアウト、あるいはダウンを奪取してポイントを追い上げる作戦だった。

中盤に失速を見せても井上は後半に息を吹き返す傾向があるので、中谷陣営は序盤は自重したのだ。10ラウンドに仕留められそうなチャンスが訪れるが、偶然のバッティングで中断されて機会を逸してしまう。

序盤の貯金を考慮して、終盤にペースアップする為に8~10の3つを捨てても良いと割り切った井上も流石であった。なんにせよ、その3つで明白に井上を倒せなかった時点で、中谷は井上に及ばなかったという事だ。

11ラウンドの左アッパーが左目に入り眼窩底骨折という不運もあった。ただし、この一撃も井上の実力の内だろう。

中谷陣営のプランは合理的であったが、中盤の攻防でのダメージを最小限に抑えた井上の技術とスピード、そして学習能力がそれを上回った。接戦かつ激闘であったが、トータルで俯瞰すると井上の完勝と定義していいと思った。

もう1戦だけSバンタムで行う予定

試合後、井上自身は「今後は白紙でしばらく休みたい」とコメントしている。次戦は来年頭に持ち越しかもしれない。

また中谷も左眼窩底骨折の治療が最優先になる為、年内の再起戦は微妙だ。

中谷のランキングは落ちないと予想する。つまり約8~9ヵ月後にIBF以外の3団体は再びトップコンデンターとして指名試合で世界挑戦できるだろう。

井上が年末から来年頭にSバンタムラストマッチを、噂されているバム(ジェシー・ロドリゲス)とするとして、世界タイトル戦である必要があるのであろうか?

一応、この試合で指名試合を消化扱いになるので、約一年くらいは防衛戦をしなくてもタイトル剥奪の心配はない。だが、IBFは指名挑戦権を得ている西田が控えている。同門の中嶋も世界戦を組みたい。武居は再起戦で酷い試合をしたので、世界戦の声はかからないだろう。

とにかくIBFと中嶋が決定戦に出場する認定団体の2つ分の世界タイトルは返上しても構わない状況だ。中嶋はWBOの王座決定戦に出すとして、WBAとWBCの2つだけバムの為に残しておいても問題ないと思う。この2団体は言い方は悪いが、かなり井上とバムの都合に付き合ってくれるし。

クライマックスは終わった

もう1戦だけSバンタムで試合をした後は、最終章であるフェザー級だ。

次の相手がバムならばKOできるかもしれないが、ここから先、井上が世界戦でKO勝利を飾れる可能性は低いだろう。

MJ⇒ピカソ⇒中谷と3連続ダウンなし判定勝利という結果だけではなく、カウンターではない単発のパンチで深いダメージを相手に与えられなくなっている。この3名、井上のパンチで倒せそうな気配がゼロであった。

そしてフェザーでは、さらに相手のフィジカルと耐久力が上がる。

フェザー級はエントリークラスト呼ばれており、アメリカの軽量級ではこのフェザーが最下層という扱いだ。そしてSバンタムからフェザーだとレベルと選手層も変わってくる。

ここから先、井上が倒すのは至難の業だろう。

ひょっとしたら、井上の世界戦KO勝利はカルデナスが最後かもしれない。

本人が言う通り「本当に挑戦」となる域に入る。

無敵で最強の“モンスター”から、フェザー級という壁に挑むチャレンジャーへ。

2027年の井上尚弥の物語は、新しい色と景色になる筈だ――

 

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