【おめでとう!!】亀田和毅、2階級制覇について【三兄弟2階級制覇/ギネス記録】
さあ、戯れ言《
※)写真はAbemaTVより
和毅、新王者で2階級制覇を達成
試合結果が出た。
11月12日(月)、後楽園ホール。
WBC世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦。
新王者:亀田和毅(27=協栄)
38戦36勝(20KO)2敗
WBO世界バンタム級王座に続き2階級制覇
3-0(ユナニマス・デシジョン)で和毅はメディナを上回った。
スコアは116-112、117-111✕2。
中差で異論の付けようがない内容――完勝といってよい。
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試合展開を振り返る
序盤は見事だった。
スピードとテクニックでメディナを封殺。
最初の4Rをフルマークで抑えた。
後半でKOも期待できる素晴らしい立ち上がり。
中盤はメディナが盛り返す展開。
スピードは想定内だったが、予想よりもパンチがある。
かつ、和毅の動きに対応し始め、反撃に移った。
和毅も応戦し、中盤4Rは互角か、ややメディナ寄りか。
個人的には、この展開に首を傾げた。
オープンスコアリングで貯金4を確認できているのだから、もう少しゲームプランを工夫できなかったのだろうか? これを想定していなかったの?
ラウンド2つを完全に捨てて、ポイントと引き替えに(ノーダメージで)メディナの空振りをもっともっと誘発させて、後半の為にスタミナを大きく消費させる。意図してこれが出来ていれば、後半の展開も違っただろうに。どうせメディナはポイント挽回の為には、嫌でも強引に和毅を追うしかないのだ。
後半から終盤は拮抗した激戦。
ポイント的には互角という印象だけど、ダメージは和毅の方があった様に思える。
中盤の失速から盛り返した和毅と、スタミナ切れに近かったメディナ。
和毅の手数も衰えず、序盤の貯金を守りきる形で逃げ切った。
総評としては、メディナが予想よりも強いボクサーだった。
それから和毅はインファイトに課題が残った。やはりパワーレスは解消されていない。スピード、テクニック、手数は文句なしなので、アウトレンジで相手を止める最低限のパワーと、打ち合いに応じざるを得ないケースでの戦い方に、大きな改善の余地があるだろう。
とにかく――
おめでとう!! 亀田和毅!
そして三兄弟で2階級制覇の偉業、亀田家、おめでとう!
日本ボクシング界が世界に誇れる最高の偉業だ。
マッチメイクさえ巧妙ならば可能、とか寝言をほざく輩もいるが、それならばお前がマッチメークして他の三兄弟を『日本タイトルと東洋タイトルのチャンポンでいいから』2階級制覇させてみろ、と云いたい。
日本タイトルですら、兄弟王者は『マッチメークを腐心したって』困難な偉業だというのに、世界タイトルを三兄弟で2階級なんて、今後は出ないだろう。
兄弟で2階級や兄弟で3階級ならば、亀田家以外にも達成できそうではあるが、三兄弟となってくると、難易度が跳ね上がる。三兄弟でプロまでは狙えても、全員が世界ランカーって時点でかなり厳しい。三兄弟が全員ミニマムとLフライで世界タイトルを回し合うと仮定しても、それでもやっぱり難易度は高いと思う。
まあ、ぶっちゃけ、今日の出来だと井上尚弥には勝てないだろうが。
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だいたい上の記事の想定通りといったところか。
もうちょいパワーを上げて、かつ、メディナ戦でいうと中盤のゲームメイクで戦略を工夫できないと、昨日の出来だと6R~8Rに捕まってKOされそう。
まだまだ上積みを期待できるボクサーなので、井上がSバンタムに上げてくるまでに、もっと成長して欲しいと願う。
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和毅の今後は――
で、次戦についてだが。
和毅陣営は既定路線であるバルガスとのWBC統一戦が目標だろう。
アマチュア時代の借りを返したいだろうし、暫定の二文字も邪魔だ。
ただ当のバルガスは、指名試合をやらない上に、故障してブランクの筈なのに12月に試合を組んだりと、要するにメキシカンなのにWBCのコントロール下から離れている印象である。12月に試合できるのならば、指名試合をブッチし続けて、かつWBCに暫定を設置されるって、認定団体との折り合いは最悪に近い状態だろう。そもそもWBCとしてみれば、12月に試合できるんだったら指名戦やれよって話だ。
そんでもって、WBAのローマンとの交渉を進めているとの噂も。
WBA、WBC統一戦になればしめたもの、剥奪されてもWBAに鞍替えすればいいって、姿勢なんだろうなぁ。
バルガス陣営が素直に和毅との統一戦に応じるのか。つーか、3度続けて選択試合をやっておいて、4度目の防衛戦で初めてやる指名戦が、暫定との統一戦になる。
今回の暫定戦、アンチ亀田はまるで亀田家が隙間狙いをしたかの様に、印象操作をしているが、これって普通にバルガスの方がWBCに対して悪質だから。亀田家の都合でも、謎の暫定設置でも何でもなく、指名戦をやらないバルガスに非がある。
仮にバルガス陣営がこれ以上WBCに対して好き勝手にやる様ならば、WBCはバルガスにタイトル返上を促して、そのまま和毅が正規に繰り上がるだろう。
和毅の初防衛戦の相手だが。
陣営は周囲を黙らせる&指名戦を消化したい(決定戦なので早々に指名戦をやる必要がある)だろうから、バルガスが最優先だろう。
バルガス戦がポシャっても、代わりの上位ランカーと指名戦をしたいところだ。そうしたら、1年以内に他団体との統一戦もやりやすくなるし。
けれど、暫定戦のオファーがあるまで試合(世界戦)を干されまくって、3年も世界ランク維持の為の調整試合を繰り返しながら、どうにか堪え忍んで、やっとこさ決定戦で回ってきた世界戦のチャンスも後楽園ホールという今の亀田陣営に、自分達の都合でマッチメークを主導するなんて真似は、到底ムリな相談であろう。
身も蓋もない話、バルガス戦が実現しないのであれば、最も金になる選択戦という事になると思われる。
亀田和毅 VS 和氣慎吾は?
和氣慎吾(FLARE山上)が日本タイトルを返上した。
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IBFの挑戦者決定戦から漏れて、当面は日本タイトル防衛戦かと思っていた。
だが、V1戦をやらずにタイトル返上。
要するに挑戦者決定戦の打診(ほぼ内定)か、世界タイトル挑戦の交渉が水面下で進んでいるって事なのだろう。
IBF⇒割り込みに失敗済み。順番待ち。
WBA⇒ローマン✕バルガスで決まり?
WBO⇒ここ? ただしクラス最強王者。
WBC⇒和毅戦、もしくは返上(剥奪)。
WBC暫定⇒バルガス戦か他の指名戦。
正規に昇格なら選択戦も。
和氣のブログを読む限り、和毅の初防衛戦の相手として和氣が浮上してるっぽい。
つーか、交渉が水面下で進んでいなければ、あんな挑発は失礼だし。
失礼な内容とはいっても、ドヘニーが戴冠したリング上に和毅が乱入してアピールした様に、なかなか世界戦がまとまらない順番待ちのボクサーは相当に焦っているだろうから、まあ、気持ちは分かる。批難する気にはならない。
そもそも対戦交渉がなければ和氣のブログを亀田陣営がチェックする筈がないので、その、なんだ、ある種のプロレス(演出)かも。
※)追記 和氣は結局、ノーランカーとの調整試合に臨んだ。
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和氣ならば海外ランカーより経費も安上がりだろうし、TBS系列での放送になれば、子飼いでなくなった今の状況ならば、放映料もふんだくれる。亀田陣営にとっては割と美味しい話だ。井上と試合したいってのも、ファイトマネーが大きいからだろうし。
亀田和毅 VS 和氣慎吾
6-4で和毅が有利だけど、スピード負けしなければ和氣にもチャンスありか。序盤のうちに左カウンターが炸裂すれば、和氣の後半KO、左を見切られたら和毅の中差以上での判定勝ち(圧勝に近くなる)。予想としては無難にこんなところ。
和毅としても、このカードが実現すれば注目度アップとお金が入る。
和氣だと勝っても評価は現状維持だろうけど、そこは仕方がない。
IBFのドヘニーやWBA(ローマン✕バルガスの勝者)との統一戦はその後でもいいだろう。ぶっちゃけ、WBOのドグボエは明らかに不利なので避けるべきだが。というか、無理に試合をしなくても5階級だか6階級を狙っているドグボエは、そのうち勝手にフェザーに上げる。まともに相手にするだけ損だ。
統一王者になっていれば、井上尚弥との対戦も現実味を帯びてくる。
先の話は、今これ以上は無粋か。
素晴らしい試合をありがとう、和毅。
今は身心を休めて、偉業の達成感を味わって欲しい。
最語に一言。
2階級制覇、おめでとう! 亀田和毅!!