【PFP1位の4階級制覇王者】サウル・“カネロ”・アルバレスが3回TKOでサンダースを撃破【世界Sミドル級3団体統一戦】
さあ、戯れ言《
カネロ、4団体制覇まで残り1つ
前戦(2月)から3ヵ月という最小限の間隔にて、カネロは3団体統一戦に臨む。相手を選ばない。否、金になる強敵ばかりを求めている。今日の相手は30戦全勝無敗、2階級制覇王者であるビリー・ジョー・サンダースだ。苦戦すら予想される難敵であった筈だが、カネロは完璧なゲームメイクによってWBO王者を一蹴してみせた。
5月8日(日本時間5月9日)
会場:米テキサス州
アーリントン、AT&Tスタジアム
WBA(S)・WBC・WBO世界Sミドル級王座統一戦
TKO8回終了
勝利 WBA(S)・WBC統一王者
サウル・アルバレス(30=メキシコ)
戦績:56勝(38KO)1敗2分
VS
敗北 WBO王者
ビリー・ジョー・サンダース(31=英)
戦績:30勝(14KO)1敗
※)カネロはWBAがV3、WBCがV2、3団体統一
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精力的に試合をこなすカネロ
この前の試合までは以下の記事を参照して欲しい。
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メイウェザーとは違い、階級を上げてもパワー&アタックで魅せることが可能な、この素晴らしき最強・最高ボクサーの全盛期をこの目で見れて、ボクオタとしては幸せなことこの上ない。そう、我々は生きた伝説を目の当たりにしているのだ。
試合内容を振り返る
サンダーズも健闘したが、完勝だった。
compuboxのスタッツによると――
カネロ | サンダース | |
トータル | 70/206(33%) | 60/284(21%) |
ジャブ | 96 | 168 |
パワーショット | 110 | 116 |
8回までのスコアは77-75、78-74×2とユナニマスでカネロである。
サウスポーのサンダースは、おそらく対カネロとしては最適な戦い方を披露した。事実、サウスポーを得意としないカネロは試合序盤のみ、ややサンダースを持て余している感があった。しかしカネロは対サンダースの戦略を完璧は形で遂行する。
相手のジャブをものともせずに、カネロは右ボディを中心に組み立てて、たえずサンダースにプレッシャーをかけながらロープ際へ追い込んでいく。強い。そして精密だ。卓越した攻撃的なディフェンスがこの戦法を可能にする。
手数とヒット数で大幅に見劣りしていないサンダースであったが、ラウンドを重ねる度にダメージを蓄積させられ、余力を失っていく。採点以上に差は広がる一方だ。
そして最終ラウンドとなった8回に、カネロは渾身の右アッパーを決めた。
着弾したのはサンダースの右目だ。
Canelo stings Saunders with an uppercut 🎯#CaneloSaunders pic.twitter.com/UwcumUjI2r
— DAZN Boxing (@DAZNBoxing) May 9, 2021
俺はTKOになることを分かっていた。それが真実だよ。当てた瞬間に彼の骨を折ったのは感じていたし、彼がリングに戻ってこれないとも思っていたからね。だからすぐに俺はエディ(トレーナー)に『もう彼は出てこないだろ』と言ったんだよ
試合後に行われた米放送局『FOX Sports』の取材で、主催者である英プロモート会社『マッチルーム』のエディ・ハーンCEOはサンダースの状態を伝えた。
今は何も見られる状態にないそうだ。サンダースは何も見ることができていないと聞いている。彼のトレーナーであるマーク・ティブスとも話したが、今の彼を外に連れ出すのは危険な状態だと言っていた
Billy Joe Saunders' eye 😬 pic.twitter.com/fAUPdQ8v0z
— DAZN Boxing (@DAZNBoxing) May 9, 2021
次戦はいつ、誰と?
棄権勝ちとはいえ、相手に言い訳を許さないパーフェクト・ノックアウトでサンダースを葬り去ったカネロは、9月にも標的としているIBF王者カレブ・プラント(米、20戦全勝12KO)との4団体統一戦に駒を進めそうだ。
あるいは、宿敵であるゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン、41勝36KO1敗1分)とのラバーマッチに進むのか。GGGとの第3戦は行われるとしても、Sミドル級になるだろう。GGGは階級を上げないと思うけれど。
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高山はやっぱり負けた
この日のセミファイナルで行われたWBO世界Lフライ級タイトルマッチ。
9回2分44秒、レフェリーストップによるTKO負けに、高山勝成は散った。
そりゃそうだろうな、と。
準備期間は僅かに3週間だったし。
そもそも万全でも勝てっこない実力差である。確かにストップは早かった印象だけれど、どう頑張っても逆転の芽はなかったから、妥当といえば妥当なタイミングだ。
32勝12KO9敗1NC
現役続行の意向だが、京口はスケジュールが空いていないし、拳四朗も次戦は矢吹正道でほぼ決まりだ。IBF王者のアルバラードに指名してもらえなければ、世界戦の機会はもう巡ってこない気がするのだが。ひょっとしたら、試合枯れしてしまっているWBA正規のカニサレスからのオファー待ち?
V3に成功したエルウィン・ソト(メキシコ)は19勝13KO1敗にレコードを伸ばした。次戦は同じ『マッチルーム』と契約している京口との統一戦になるのだろうか?