僕は【戯れ記事《ゴト》遣い】

「戯れ言遣い」ならぬ「戯れ記事遣い」を名乗るブロガーです。 雑記系ですが、読んで損したと憤慨されても困ります。 だってコレは「戯れ言」だから――

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【WBOスーパーフライ級V2】戯れ言――井岡一翔が田中恒成を8回TKO【キャリアの証明】

【WBOスーパーフライ級V2】井岡一翔が田中恒成を8回TKO【キャリアの証明】

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さあ、戯れ言 記事 ゴト を始めようか――

 

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【引用=打ち合う井岡一翔(右)と田中恒成(カメラ・竜田 卓)報知新聞社】

証明したのは井岡

4階級制覇王者と無敗で4階級制覇に挑戦する3階級王者。両者で世界戦合計25勝2敗という、日本ボクシング史上最高のビッグマッチは、キャリアと戦術、そして引き出しで上回っていた井岡が持ち味を発揮して、田中を8回にレフェリーストップで仕留めた。

ファンやアンチへ田中との技術のレベル差を知らしめた井岡一翔というボクサーは更に評価を高め、いよいよボクサー人生における最終章ともいえる超一流の海外勢とのビッグマッチ(主に統一戦路線)へと駒を進める事となる。

 

12月31日

会場:大田区総合体育館

WBO世界Sフライ級タイトルマッチ

TKO8回1分35秒

 勝利 同級王者

    井岡一翔(31=Ambition)

    戦績:26勝(15KO)2敗

      VS

 敗北 同級1位

    田中恒成(25=畑中)

    戦績:15勝(9KO)1敗

 ※)井岡はV2

 

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井岡のこれまで

この記事は井岡を主役として書く。

田中については別の記事を参照の事。

とはいっても、井岡一翔については何度も記事にしてきているので、彼が歩んできた過程については下の記事からどうぞ。 順番に過去記事に辿っていける。もしくは固定ページのサイトマップからでも。

◆合わせて読みたい◆

 

試合が決まってから、頑なに「格の違い」「レベルが違う」を口にしてきた井岡であったが、それが田中を意識してのトラッシュトークなのか、それとも本心からのビッグマウスなのか、僕としては図りかねるところであった。

実相は試合で確認するしかあるまい。

個人的に舌戦は歓迎だし。

 

果たしてどちらが強いのか。

減量苦から解放された田中が適正階級であるSフライ級にて覚醒し、井岡を圧倒するというケースも充分に想定できた。対して井岡の適正階級はフライ級だと、僕は今でも思っている。失礼だが身体つきが緩過ぎる。しかし井岡のキャリアとスキルは、1階級のハンデをものともしない(上質な)モノにまで構築(昇華)されていたのだ。

明らかにフィジカル的なスペック(ただし耐久力を除く)において上回られていた田中を鮮やか下した事によって、井岡は自身の言「格の違い」を真実だと証明して見せた。スピードとパワーを帳消しにできるスキル。大橋会長がかつて「対戦して最も脅威なのは井岡」とコメントしていたのはリップサービスではなかった。

試合内容を振り返る

序盤は田中がスピードで抑え込む

井岡の視点から見てみよう。

予想通りに田中がガンガン前に出る。

序盤の1R~4Rは一見すると田中ペースに映ったし、ポイント的にも田中のフルマークでも良かった様に思える(実際は1Rのポイントは有効打とディフェンスで井岡)。しかしシントロン戦での経験が糧になっていたのか、井岡的には冷静で問題ない序盤だったのだろう。田中の攻撃は想定内であり、井岡に余裕すら伺えた。芯に食ったパンチは1発もなかったのでは。

傍目には身体全体のスピード、ステップの鋭さ、ハンドスピード全てが田中に軍配が上がっていた。詰んでいるエンジンが井岡とは2クラスは違う。とにかく速い。異次元のスピードだ。けれども、井岡は田中のスピードに付き合わず、自分の距離とポジショニングに徹していた。ガードは巧みで堅牢だ。

 

自身への絶対の信頼か――

 

気が付けば田中は4ラウンドに鼻血を出していた(実はパンチではなくバッティング)。

この時点で僕は「あれ?」と怪訝に思う。ギアアップして中盤以降に田中が井岡を圧倒しに掛かるのではなく、井岡が田中の動き(スピードとパワーを含む)を見切ったのではないだろうかと。

井岡の防御技術と共に、インファイトでの小さなパンチが的確だった。特にボディのタイミングが抜群なのは普段通りのボクシングだ。

5回のダウンで事実上の決着

スピードとパワーで勝っている田中が攻めあぐねている、という印象が出てきた。

前の回から井岡の手数が増している。

井岡は冷静そのもの。

良いパンチを貰っても熱くならない。そして、序盤以上に目に見えて良いパンチを当て始めた。バリエーションも井岡の方が勝っている。

ヒートアップする場面が出てくる。田中が望んでいた打ち合いという様相になってきた、ラウンドの残り約20秒。

試合前から自身の勝利を確信していた井岡の根拠がまざまざと示された。

 

 

田中の右ストレートの打ち終わりに(ヘッドスリップしながら)右をカウンターで伸ばし浅くヒット。次いで田中が反射的に左フックをワイルドに返しにきたところを、狙い澄ました左フックをドンピシャで合わせた。

芸術的な一閃。

カウンターの2連続。

というか、コンビネーションでのカウンター。

田中はもんどりうって後方へ弾かれる。

別角度の方が分かり易い。

 

 

終わった(勝負あった)と思った。

偶然ではない。完全に技術で上回ってのダウンシーン。田中はこのパンチの貰い方だと、これから先、要所要所でリプレイされるのは確実だ。

田中のこれまで(の試合ぶり)からしても、(戦術を)切り替えてのアウトボックスにいくとは思えない。あくまで強気に打ち負かしに出る(KO狙い)だろうが、それだと井岡の思う壺そのものだ。

6回からTKO回までワンサイド

ポイント的には、まだ6回だし焦る必要はないのだが、田中の雑さと単調さが目立つ。井岡の方は淡々とゲームメイクを進めている。もう田中を見下ろして戦っているのだ。

技術と経験の差が、試合展開(優劣)として開いていく。

田中のパンチの出だしを見切っている。

この回、ダウンを追加した。

 

 

左フックに左フックを合わせる。

前のラウンドの再現に近い。

やはりこうなったか。

過去に3度、田中はダウンしている。ディフェンスがおろそかだ。井岡にパンチがあるというよりも、打たれ脆いなぁと思ってしまった。おそらく井岡は田中の左フックを最初から狙っていたのだろう。あるいは癖を見抜いていたのか。これで田中はマイナス4ポイント。仮に1~4Rフルマークでもチャラ。判定では厳しい。田中はほぼKOするしかなくなった。 

けれど田中はここから修正できず、そして井岡は相手にペースを渡さない。

続く7回も井岡のペース。

判定までいかない雰囲気が濃厚だ。というか、また左フックが炸裂しそう。

 

 

フィナーレも貫禄的である。

今度はカウンターではなく、ややアッパー気味に左フックを単独で滑り込ませた。

田中の右(の打ち終わり=ミスブロー)に左をカウンターで合わせるフェイントを入れてから、逆サイドの右フックを途中で止めて、さらにフェイントにする。そこからインサイドの左フックだ。

当然ながらレフェリーは試合を止めた。

 

終わってみれば井岡の完勝、快勝であった。

 

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今後の展望と試合後のコメント

世界戦は17勝10KO2敗

田中を一蹴した事によって、井岡は改めて国内ではやる事がないと印象付けた。

残されているストーリーは勝敗よりも海外での統一戦および世界に名を売る事である。ロマゴン、エストラーダ、シーサケット、クアドラス、アンカハスといったライバル達と同じリングに立つ日を楽しみに待ちたい。そして実現して欲しいと切に願う。

一問一答

Q:試合を終えての感想

 「有言実行できて良かったと思います」

Q:色んなプラン、戦い方はあったと思うが、どういう感じ方、リング上での動きをしたか

 「ボクシングの幅であったり、組み立てだったり、自分がどういう展開になっても、すべて上回っているという自信を持って臨んだので。あとは気持ちの中で常に余裕を持って戦おうと思っていました」 

Q:何が自分の中で体現できたか 

 「余裕を持って戦えました。その中、緊張感という中で、2ラウンドにいいパンチをもらったことは予想外でしたけど、気持ちが折れたわけでもなく、この状況でも戦うしかないという気持ちだった」 

Q:どのあたりで田中選手のパンチを見切れたか

  「最初から、結構余裕を持って、自分の距離とポジションで。相手に合わさずにできた。ラウンドを増すごとにはまっていっているなという気はしました」

Q:左フック3発。イメージはあったか

 「全然してなかった。タイミングと一つのパターンの中。左フックを徹底して狙ったわけではない」 

Q:試合前に強気なコメントをしていたが。自分への重圧は

 「もちろん常にプレッシャーはあるし、今までも変わらない。絶対勝つ、負けないという気持ちでやっているが、結果、負けても勝っても、自分のプレーに全力で取り組んで、それでもし負けてしまったら、納得できる負けだと思う。僕は自分のプレーに集中して全力を出し切るという気持ちだけだった」 

Q:強い言葉を発してきた真意

  「僕が日本人初の4階級制覇のチャンピオンとして、ここで彼を、4階級制覇させてはいけないと思っていたし、やる限りは若い選手に負けずにトップで君臨し続けるという気持ちもある。格が違う、レベルが違うと言っていたことは本音。言うだけなのは簡単なんで、あとは言ったなら実行するのみ。実行できて良かった」

Q:試合後の田中選手との会話は

 「田中君が『完敗ですと。全然歯が立たなかったです』というニュアンスの言葉を言ってきてくれた。僕はあと何年かという終わりに近づいてきていると思うが、彼はまだ25歳。まだまだこれからの選手。彼も日本ボクシング界を引っ張っていってくれる選手の一人だと思うので『これからまた頑張ってくれ』と伝えました」

 

そして、最後に。

 

Q:今後、描いているものは

  「もしかしたらきょう負けていたら、引退していたかもしれないし…。自分で終わりたくなくても、“井岡は終わった”と思われる日が来ると思う。なるべく自分の中で納得する形で、やり切る形でやりたい。今年9度目の大みそかでまた勝ったことで、節目の10回目頑張ってみようと。その中の次は統一戦をしたいですね」

「前回と今回と指名試合、1位の選手に勝ったので、統一戦、3月に(WBC世界スーパーフライ級王者の)エストラーダと(WBA世界スーパーフライ級王者の)ゴンサレスの統一戦があるので、その勝者とできる方向でいけたらいい」

 

おめでどう、偉大なるチャンプ。

今は家族と共に勝利の余韻を味わって欲しい。

 

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