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【WBAミドル級世界戦】戯れ言――村田諒太V2戦(失敗)について【ダゾーン(DAZN)独占中継】

【WBAミドル級世界戦】戯れ言――村田諒太V2戦(失敗)について【ダゾーン(DAZN)独占中継】

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さあ、戯れ言 記事 ゴト を始めようか――

 

 

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ボクシングの本場、アメリカのラスベガス。

しかもメインイベントだ。

この夢舞台に日本時間21日、村田諒太(32=帝拳)がミドル級世界王者として防衛戦のリングに上がった。

日本人では2人目となるミドル級での世界王者であり、初めてV1に成功している。

また村田はロンドンオリンピックのゴールドメダリストでもあった。

 

戦績は15戦14勝(11KO)1敗

そして世界戦3戦2勝(2KO)1敗

 

唯一の敗戦は世界初挑戦(WBAレギュラー王座決定戦)での判定負けである。

2-1のスプリット・デシジョンによる惜敗(判定が議論を呼んだ)であったが、 ダイレクトリマッチで相手のハッサン・ヌダム・ヌジカム(フランス)――以下、エンダムに雪辱(7回終了TKO)した。

結果論だが、明白な決着かつKOで戴冠できたので、初戦の判定負けは良い方向に働いたといえよう。無敗という看板は失ったが、それ以上に村田は商品価値を上げた。

個人的には初戦は村田の負けだと思う。ダウンの有無では誤魔化されない。あれだけ手数が出なければ、KOできなければポイントは厳しいに決まっている。

 

ミドル級で五輪金、そして世界王座。

この時点で、日本人にとっては果てしなく高いハードルである。

 

村田以前では、唯一の日本人ミドル級王者(WBA)であった竹原慎二。

生涯戦績は24勝(18KO)1敗であり、最初で最後の敗戦(9回TKO負け)でもって引退している。直接的な原因は、その後に判明した網膜剥離だ。初防衛戦は眼疾を隠し、右目が見えない状態で試合をしていたらしい。

竹原がタイトルを奪った相手は、ホルヘ・カストロ(アルゼンチン)という一級品の猛者であった。ただしカストロは世界的には全く無名だった竹原を完全に舐めており、観光気分&調整不足が露骨でもあった。

殊勲の星をあげ、無敗のままWBA世界ミドル級王座に就いた竹原であったが、V1戦の相手はウィリアム・ジョッピー(米国)。これは相手が悪かった。

ミドル級チャンピオンとしては泡沫王者であり、三級の穴王者であったが、竹原が世界戦で戦った2名は堂々と胸を晴れる相手といえる。

 

対して、村田。

王座獲得は決定戦であった。お膳立てされたV1戦の相手も露骨な噛ませ犬。

村田と竹原では世界戦に臨む経緯が全く異なる。誰も勝利を期待していなかったカストロ戦と、世界王座獲得を義務付けられてお膳立てしてもらったエンダム戦。

共に初めて『世界レベル』と呼べる相手との試合だったが、竹原は負けて元々、村田が惨敗していれば、恵まれた環境への反動で世間からは冷ややかな目を向けられただろう。

世界王座獲得という、周囲のサポートに対する最低限の義務を果たした村田は、笑顔と共にその両目に涙を浮かべていた。

 

僅か13戦目での世界戦。

しかもテストマッチはなし。調整試合でアマチュア仕様からプロ仕様へのモデルチェンジを懸命に模索していたという印象だ。

亀田アンチと共に爆発的に増えたニワカの存在もあるのだろう。井上尚弥の存在と共に増えたニワカには、無知な亀田アンチとは違って、最低限のボクシング知識を身に付けて欲しいと切に願う。

絶対的な自信があり短いキャリアでテストマッチをクリアできるのならば、噛ませ犬との試合は必要ないだろう。しかし、村田はそうではなかった。まともな世界ランカーとの初試合が世界戦という、ぶつけ本番になってしまっている。可能ならば、月1くらいで手頃な噛ませ犬との試合を数多く消化して、もっとキャリアを積むべきであった。

そして充分な試合数を消化した上で、世界ランカーとのテストマッチ⇒世界戦、という手順を踏むのが理想だった筈だ。

しかし、そういったキャリアを積む為に必要な試合を、亀田アンチをはじめとしたニワカは「雑魚狩りで戦績を作っている」と誤解してしまっている。TV局も含めたスポンサーやサポート体制の問題もあったのだろうが、村田は少ない試合数での世界戦(しかもテストマッチなし)を強いられる結果になった。

 

では、村田の実力はどうであろうか?

 

当の村田本人も自覚している通り、現在のミドル級での格付けは7番目から8番目くらいといったところだ。

それも当然で、エンダムに勝った『のみ』なのだから仕方がない。

けれど、その勝利で一定以上の実力は証明できたとみるべきであろう。

 

地蔵ボクシング――と形容される事もある、ブロック&圧力主体のスタイル。

手数は抑え気味で、フックやアッパーを交えた高度なコンビネーションではなく、強烈な右ストレートを叩き込む事を軸にした、ある種、異質な戦い方である。

 

ミドルで戦える日本人は稀少だが、その中にあっても、フィジカルとパワーを武器として戦えるのだから、村田はアスリートとして本当に資質に恵まれているのだろう。 

筋肉の付き方もビルドアップされているというよりも、むしろナチュラル系だ。とにかくバランス良く全身に肉を纏っている。骨格レベルで優れている証左ともいえる。

 

されど、コアなボクシングファンほど村田を嫌っているのが現状だ。

 

村田自身に非はないのだが、やはりマッチメークが。

亀田家なんて比じゃない温室マッチメークだった。オリンピック金メダリストで、資質は示していたとはいえ、世界ランキングを上げていく村田に拒否反応を隠せないファンは、コアなファン、マニアなファンほど顕著であった。

 

ただし、村田自身も己の立ち位置は、おそらくアンチの誰よりも客観的に把握しており、だからこそタイトル獲得後の目標を『トップ・オブ・トップズ』との対戦だと、明白に掲げていた。

 

背後にトップランク社(アラム氏)が付いている事もあり、カネロ(サウル・アルバレス)に敗れ、無冠になったGGG(ゲナンジー・ゴロフキン)との対戦が、V2成功を条件に現実味を帯びていく。

よって、陣営としては相性的に見栄え良く勝てる、かつそれなりの評価の相手を防衛戦に指名したかった。

村田にとってのゴールは、GGGとのビッグマッチで華々しく散る(評価を落とさずに、名誉を獲得できる)事であったから。

帝拳と懇意なWBCならば可能だったかもしれない。

けれどミドル級というクラスにあって、帝拳の神通力もそんなに有効ではなかった模様で、村田はWBAを選択せざるを得なかった。本音では、融通を利かせてくれるWBCが良かったに違いないが。IBFに至っては尾川のドーピングを揉み消せなかったくらいに影響力が弱い。WBOもサンダースの対戦相手に割り込ませられなかったし。

 

そしてWBAであった為に、帝拳の看板が力を発揮する事なく、ロブ・ブラントとの指名試合を回避できなかった。

一応は回避しようと努力はしてみたものの、マスコミへの大本営発表(建前)はともかく、剥奪されてしまうよりは、やった方がマシと帝拳側が折れた格好だ。ブラント陣営からすれば、興行権は落札しているし、試合がレギュラー王座決定戦になっても問題なかった。アメリカではブラントより村田の方が無名だろうし。

ちなみにブラントに快勝できない様では、『トップ・オブ・トップズ』なんて語る資格すらない。よって正念場ともいえる。

 

そして村田は真価を問われる試合に臨んだ。

 

本場のファンを唸らせる内容で、商品価値を高め、GGGとの一戦が実現しそうだったのならば、ここからが本番と記事を書き重ねるつもりだった。

 

残念ながら――ボロ負けしてしまったが。

 

たとえ逆転KO勝ちしても、商品価値がゼロになる内容。

ブーイングも食らっていた。左手の抑えつけ(反則)も。

3-0のユナニマス・デシジョン。

118-110

119-109

119-109

ほぼフルマークである。村田がとれたRは1つか2つだ。

KO負けの方がマシといえるサンドバッグぶりであった。

誇張抜きで、最低の試合内容だ。褒められる箇所がゼロである。越本がV1に失敗した試合よりも、ひょっとしたら下回る内容ですらあった。越本は対戦相手も酷かったが。

 

終わった。少なくとも『トップ・オブ・トップズ』を目指す戦いは。

派手にKO負けしても、熱戦・激戦だったならば、まだ商品価値は保てたかもしれないけれども、ボクサー村田の商品価値はゼロになった。

もう、世界のトップボクサーは村田に一瞥もしないのは確定である。 

 

現役続行にしても、島国のローカルチャンプ路線しか残されていない。

スポンサーも離れていくだろうし。

ガチガチにガードを固める姿とマッチメークからミドル級の亀田興毅、なんてアンチに喩えられる事もあったが、贔屓目なしでみると亀田興毅より下の評価で終わってしまうとは。ネットもでボロクソに叩かれている。技巧派の亀田興毅どころかド下手くそだった亀田大毅よりも、ボクシングの質(引き出し、幅、技術)が下ではないか、と。敗戦後の村田のコメントからして、心が折れている様にも感じられた。自分の欠点を把握した上で、それを克服できなかったのだから、ここが引き際かもしれない。ミドルでタイトルを獲ったのは快挙だったが、真の王者は果てしなく遠かった。

 

ミドル級というクラスで、夢をみさせてくれて、ありがとう村田。

ここまででも充分に頑張ったと思う。

たとえ玉砕でもGGGとの試合が実現して欲しかったけど。

 

今はただ、お疲れ様でしたとしか、ここには書けない――

 

追記)

全てがクリーンヒットではないにしても、村田は350発以上のパンチを貰っていた事が判明した。ミドル級での350発である。後遺症が心配になる数だ。陣営はタオルを投げるべきだった。村田自身、「こんな試合をしていたら壊れる」と言っている。再戦はするべきではないし、再戦するのならば、勝機がなくなった時点で棄権すべきだ。

本田会長は嘘がつけない人なので、村田の人格と努力を称えつつも、「ボクシングの素質はない」「彼を世界王者にして帝拳としては義務を果たした」とコメントしている。

村田は引退すべきだろう。残りの人生と妻子をはじめとしたご家族を思えば。

 

 

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