【家庭用レシピ】ご飯がすすむ「ブリ(鰤)大根」の作り方について【プロのコツ】
【 注)写真はフリー画像によるイメージです】
ブリ(鰤)大根とは
誰もが知っているとは承知ではあるが、一応、正式に解説を。
ブリのアラを大根と一緒に醤油で煮付けた日本の郷土料理。
2007年、農山漁村の郷土料理百選において富山県の郷土料理として選定された。今日では、日本全国で食べられている知名度の高い料理となっている。また、醤油ではなく味噌で煮付けるものもある。
引用:Wikipedia
実践レシピ
材料(3~4皿分)
- 鰤のあら、切り身(750g)
- 大根(1本)
- ショウガ(皮つきスライス5枚)
- お米(大さじ1)
- 煮込み汁
水(500ml)
料理酒(250ml)
濃口醬油(80ml)
みりん(25ml)
砂糖(60g) - 塩(適量=下拵え用)
- 生米(大さじ1=下茹で用)
- 白ネギ(薬味用=適量)
一応、切り身とあらが合計2切れ~3切れ、大根数欠片分を1皿と仮定した。針状に切った白ネギ(白髪ネギ)をトッピング(薬味)としているが、その辺は各自の好みでアレンジする様に。今回は醤油味でのレシピだが、合わせ味噌で煮ても良い。
下拵え
①鯖の下準備
魚一尾を丸々購入する様な猛者は、そもそもブリ大根はマスターしているとして、基本的に「おろし済みパック」を購入しているとする。あらの方が煮物としては美味しくなるが、食べ易さを重視するのならば切り身のみが良いだろう。
で、まずは水洗いする。
水道水の直流でOK
塩を降って15分ほど放置。
余計な水分が出たらキッチンペーパーで拭き取って、次に「霜降り」を行う。
②霜降り
これは魚の臭みを除去する代表的な技法。
お湯の温度は約80℃。沸騰させない。
そのお湯(火にかけた鍋で良い)に魚の切り身を浸し、すぐに氷水を入れたボウルに移す(これを水で締めるという)。 そして揉み込んで血合いやヌメリ、鱗を取り除く。
③大根の準備
2センチ~3センチほどの厚みで輪切り。
薄過ぎると煮崩れするので注意する。なお、形というか切り方については各自の好みで構わないと思う。皮を剥いた後に乱切りでも問題ない。
輪切りにした後、皮を剥く。皮付近はエグみと繊維が多いので(食感の為にも)厚めに剥こう。切り取った皮はキンピラにでも再利用しよう。棄てるのは勿体ないと思う。輪切りにし終えたら、角の面取りをお勧めする。見栄えが違ってくるので。
細めの大根ならばそのまま。太めの大根ならば四当分にカットする。
調理スタート
①大根の下茹で
大きめの鍋(もしくは深底のフライパン)に水、そして(灰汁ぬき用の)生米を入れて、大根を投入。
水の状態から強火で沸騰させて5分ほど茹でる(まだ大根は固い状態)。
茹で終えたら水道水を流入させて温度を下げつつ、大根を優しく洗う。
②煮込み汁を作る
鍋を水洗いし、上記材料欄の「水、料理酒、濃口醬油、みりん、砂糖」を入れてから中火で加熱、軽く沸騰させる。汁だけで煮詰め過ぎない様に。
③大根から茹でていく
沸騰している煮込み汁に大根を加える。
落とし蓋(鍋よりも直径の小さな蓋、もしくはアルミホイル等)をして、20分ほど煮込む。火加減は弱めの中火。
④ブリも加えて更に煮る
他には、ブリの臭み取りの生姜スライスも。
再び落とし蓋をして煮込む(中火のまま)。2分後に様子見をして、灰汁が出ていれば除去しよう。霜降りしているので灰汁はそんなに出ない筈。
⑤仕上げとして常温で冷ます
煮込み過ぎるとブリの身が固くなってしまうので、10分ほどで火を止める。
生姜はお役御免。そのまま蓋をせずに冷ますと、具材に味が染み込む。温かい方が好みという人は、冷ました後で(ラップをかけて)電子レンジで加熱すると良い。白髪ネギは切った後に水にさらしておく。
――で、皿に盛り付け完成。
参考にしたYouTube
下拵えから煮方、大根の切り方まで各料理人に拘りがみられた。煮汁の材料も幅があり、それぞれのノウハウが詰まっていると思う。下拵えさえ出来ていれば、煮ている時に灰汁が出ていないのは共通していた。どのブリ大根も非常に美味しそうだった。
最後に皆さんへ
鰤大根は魚料理の基本の1つである。シンプルで失敗するのが難しいくらいだが、それゆえに「基本を押さえていないと」味が悪くなる。ご飯のお供だけではなく晩酌の肴にも最適な小料理だ。一晩寝かせて冷めていても美味しい。是非、お家での定番料理に。
コツをまとめると――
- 大根は下茹でしよう
- 霜降りを忘れずに
- 鰤は後で入れる
- 落とし蓋は必須
- 中火加減で煮過ぎない